黒羽と鵙目 1
- 2008.
- 07.
- 14
- (Mon)
- 21:08
花郎藤子さんの小説です。イラストは石原理さんです。
言わずもがな、とてもとても有名で人気のあるシリーズだそうで・・・。
『真昼の月』シリーズも読んだ事だし、この度、文庫化されて行くらしいので、購入してみる事にしました。
・・・ってさ・・・いつの話?ていうか、もうそろそろ二冊目が発売される頃なんですけれども(-_-;)
ああぁぁ・・・感想を書くのがめっちゃ遅くなってしまったよ(涙)
どんなお話かと言いますと・・・
鵙目隆之は、天狗会の若い組員と一緒にいたところを奇襲に遭い、マンションの一室に連込まれる。
てっきり対立する関西系の組が仕掛けたのだと思ったのだが、誘拐・拉致を仕組んだのは鵙目の古くからのなじみである黒羽組の組長・黒羽斉彬だった。
狭いマンションで鵙目に繰り返される屈辱的な行為は、十六年前、黒羽と過ごした天山少年院の日々を思い出させた。
あのころ胸にくすぶっていた黒羽に対する気持ち……。
あらがいながらもその魅力に惹かれていく鵙目……。
(『黒羽と鵙目 1』書籍カバーの内容紹介より引用しました)・・・というようなお話です。
『真昼の月』シリーズといつも比較されるこちらの作品・・・というか、こちらのシリーズが先なので、『真昼の月』が冷たく扱われているようだ、という感じなんですかね?
こちらのお話は、ヤクザ嫌いでイヤよイヤよと逃げては捉まってしまう鵙目サンと、鵙目に執着するヤクザの組長・黒羽サンのお話です。たぶん(-_-;)。今のところは。
何かねぇ・・・『黒羽と鵙目 1』は、過去に遡ったりで過去から現在までを、なんだか上手く把握出来なかったんですよ。ネンショーの頃のお話はわかるんですけれど、コレっていつの話?みたいな所があって。
そして『黒羽と鵙目 1』を読んでみた感想はと言うと・・・鵙目サンってヘタレ?そしてちょっと間抜け?でも、鵙目サンは真面目だし情に厚い男だと思えたので、そこそこ好感は持てました。
黒羽は・・・あまり魅力は感じられなかったな。でも、鵙目にベタ惚れっぽいというのはわかったけれども。
残念ながら、萌えは無かったなぁ・・・なぜだろう?
どうなのかな?ま、次も買いますよ!こうなったら!
いやいや〜、これだけ続いている作品なんだから、きっと、これから面白くなるはず〜、って期待しても良いんですよね?
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獣の妻乞い
- 2008.
- 05.
- 21
- (Wed)
- 23:42
沙野風結子さんの小説です。イラストは実相寺紫子さんです。
こちらの本、発売日に、近所の書店を探し歩いたものの、結局、めぐり会えず。
噂の獣○には、あまり興味も無かったので、このまま見送ろうかな?と思っていたのですが、あちらこちらでの評判に煽られ(笑)いよいよ、ネットで買おうか・・・と、思っていた所、まんだらけで発見!
新品じゃなくてゴメンナサイという感じですが、なかなかめぐり会えなさそな本だったので、購入してみました。
えーと、感想は少々辛口?
どんなお話かと言いますと・・・
通り魔に襲われた高校生の由原尚季は、狩野飛月という男に助けられる。
強引な手口により、飛月と一緒に暮らすことになった尚季は、凶暴そうな見た目に反し、無邪気で優しい男に急速に惹かれていく。
だが、仕事に行くたび尋常さを失う飛月に、尚季は昼夜を問わず、荒々しく抱かれるようになる。
次第に獣じみていく飛月の異変に不安を覚える尚季は、彼が凶悪犯罪者を抹殺するため、秘密裏に造られた「猟獣」だと知り――。
(『獣の妻乞い』書籍裏の内容紹介より引用しました)・・・というようなお話です。
これは、反則だ!
いくらファンタジーとは言え、倫理的に危ういお話ですよね。
主人公が親の目の届かぬ未成年というのもね・・・意図的?
上手く暈して、肯定はしていなかったり、がんじがらめで選択肢が無かったり、決意はさせても、実際の行動には至らなかったりで。
そんな感じで、アレもコレもソレも、うっかり受け入れさせてしまうようなお話には脱帽。
読み終わった時には、人の「情」の危うさを実感してしまいましたよ。
しかも、こちらのお話、主人公の尚季よりも先に、読者に、飛月の正体や生い立ちが知らされるんです。
萌えフィルターとか温情倍増フィルターとか?しっかり掛かっちゃうんですよ。
書籍裏のあらすじは、アオリではなく、ちゃんと合ってます。
合っているのに、合ってはいないようなこの違和感。
それは、しっかり作者のワナに嵌ったせいですΣ(; ̄□ ̄A
さて。それはそうと・・・
あらすじにあるような設定のその辺は弁えた上で、しっかり棚に上げちゃって楽しもう!という事で読み始めたのでした。
凶暴そうな見た目なのに、飛月がもう、可愛くて可愛くて。
尚季に向けるその想いは、一途で純粋な無心の愛情。ただただ、好きなだけ。
一緒に居たい、くっついて一緒に眠れたらそれだけでシアワセ、みたいな感じかな?
でも「妻乞い」なので、尚季と「番」になる事が希望ですけれども。
とにかく、尚季が一番、尚季と一緒にいられなかったら生きている意味が無い、というくらいの思いの入れようなんです。
飛月は、尚季にもう一度会いたい一心で、出自を嫌いながらも生き残る為に頑張り、良心の呵責に苛まれながらも自分に与えられた任務をこなしてきました。
それが、飛月の唯一生きる道だったからです。
いやいや〜、こんな一途な愛情を向けられたら、流されるでしょう。
しかも、幼い頃、一時と言えども、愛情を注ぎ、愛情を返してくれたコですもん。可愛くないワケが無い。
飛月を赦して癒してやれるのは自分だけ・・・と、尚季が思い込んでも仕方が無い。
・・・と、まあ、温情倍増フィルターに侵された私は、そんなふうに思っちゃったのでした。
そして更に、すっかり萌えフィルターに侵された私は、「はっ!大型わんこ!年下わんこ攻め?ぐっはーーっ(吐血)」というような状態で。
飛月の、見映えと中身とのギャップには、萌えが仕込まれておりました(-_-;)
こんなにすっかり大人の体つきなのに、なに?この可愛いナカミは!
「猟獣」である飛月は、獣である狼の形である時は、ヒトよりも老化が早い。だから、ヒト形をとった時に、その年齢に見合った容姿になるわけです。
しかし、ヒトとしては、生まれてからの年数が足らない為に、なにぶん経験値も低く全く幼いんですよ。
だから、実質「年下」と言っても過言ではないでしょう。
そんな二人は、種族を超えても「番」になるわけですが・・・
いや・・・全然、違和感無かったです。
そのシーンには「この世の名残」というフィルターも用意されていました。
飛月はヒト形をとって、尚季と意思の疎通を図ってきましたから、尚季の心の中には、ヒト形の飛月も居るわけですしね。
それにしても、この結末は、切ない・・・。
飛月が尚季の為に犯してきた罪を、尚季にも背負う覚悟をさせるというようなね。
尚季にまで、罪を犯させる気ですか?それは、飛月を赦した罪なんですかね?
さて・・・この辺りで、私のフィルターは外れてしまいました。
以下、かなり辛口ですので、ご注意を。
尚季がそういう覚悟を決めたのを良い事に、飛月たちを生み出した罪までをも、尚季にも背負わせてしまうというようなストーリーの厚顔さには少々引きました。
親の目の届かない子供に、しかも親の承諾も無く、あんな誓約書?お粗末です。
いくらファンタジーと言えども、これは・・・
いや・・・なんか、惜しいですね。
せいぜい、片目を瞑れるくらいだと・・・(-_-;)
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悲しみの涙はいらない
- 2008.
- 05.
- 14
- (Wed)
- 13:33
水原とほるさんの小説です。イラストはヤマシタトモコさんです。
なんと!すっきりハッピーエンドで救われるお話でした。良かったです!
いやいや〜、BLなんだから普通そうでしょう・・・でも、水原とほるさんですよ?
ダリアだからかな?
ここ最近、『青の疑惑』→『小夜時雨の宿』と、読んでみて、水原とほるさんが書かれる小説の傾向が変わって来たなと思っていたのですが、先日、『午前一時の純真』を読んで、また戻った!(笑)と思い、もういいかな?と。
それなのに、やっぱり買っちゃうんだな。コレが。
たぶん、水原とほるさんじゃ無かったら、こういうセンスのタイトルでは、手に取らなかったかも?
まあ、それは私の好みの問題ですけれども(^_^;)
どんなお話かと言いますと・・・
母親に捨てられ、義父の借金のカタとして金融業を営む国枝に引き渡された遥。
その美しく儚げな容貌で借金返済のために売春を強要されてきた。
男達からの陵辱に耐えるため、固く心を閉ざしていたはずなのに、気まぐれに自分を抱いた国枝の言葉に何故か傷ついてしまう。
端整な顔立ちだが冷たい目をした国枝の冷酷さに怯えながらも、垣間見える彼の孤独と優しさに遥の心は揺れ動き…。
(『悲しみの涙はいらない』書籍裏の内容紹介より引用しました)・・・というようなお話です。
ろくでもない母親の為にコロコロと父親が変わり、あげくの果てには、母親に捨てられ、義父から暴行を受け、義父の借金のカタに売られて売春を強要される・・・という、散々な目に遭ってきた、高校二年の遥が主人公です。
幼い頃から不幸な境遇で生きてきた遥は、さめていると言いますか、何か達観したところがあって、何にも誰にも期待なんてしていないんですね。
自分の不幸な境遇を、無駄に嘆いたり拗ねたりなんかしない。
そんな事をしても何が良くなるわけでは無いという事を知っているから。
まだ17歳だと言うのに・・・(涙)
遥を売春させていた国枝は、やがて、遥を自分の元に置き、「学校へ行きたい」という遥の希望を聞き入れるものの、遥の事を「いろんな男の手垢がついた淫らな身体だ」と言いながら陵辱し、遥を自分の元に縛り付けます。
そして、遥を学校へ通わせるのは、高給取りになって早く借金が返せるように、という理由だと国枝から言われますが、遥は、もっと手っ取り早く自分をお金に換える方法があるのに、それをやらない国枝に優しさを見い出してしまいます。
国枝が遥を手元に置きたいと思ったのは、何もかも諦めたような顔をしている遥が、自分と似ていると思ったからで。
そんな国枝もまた、不幸な境遇を生きて来た人だったんですね。
もちろん、国枝も遥と同様に、周りに何を望むわけでも無く、施設を出た後は、自分の力でここまでのし上がって来たのだと思いますが、そんな自分だったからこそ、まだ17歳という子供である遥には、何かを与えたかったんじゃないかな?と感じました。
この二人、一緒に暮らすうちに、お互いに、思い遣る気持ちが出て来たり、与えられる事に喜びを見い出したり、仕舞いには、自分がして貰いたい事を相手に口にするようになります。
(特に、国枝ですね。遥は、最初から国枝に対しては、感謝の気持ちを持っていますから。)
相手に頼りたいという気持ち?それは「甘え」というものだと思うのですが、それって、相手を信頼しているからこそ、ですよね?
暴力に対する怯えがあったとしても、遥は、優しいし健気だし。
これで、可愛がられなけりゃ、救われません。
国枝は、遥に「いろんな男の手垢がついた淫らな身体だ」と言っては、自分に縛りつけて来ましたが、後には「自分の身体はきれいじゃない」と涙を流す遥を宥めたり、「おまえは汚れてなどいない」と言います。
国枝こそ、人を殺めた過去がある、汚れた男だったからです。
遥は、これでもマシなほうなんだと、仕方が無いと割り切って、男たちに身を任せていたせいで、コアな部分は傷がつき難かったように思いましたが、けっしてそうでは無くて。
あたり前ですよね・・・(涙)
国枝も、実は、その部分をひじょうに気にしていたんじゃないかな?と思いました。
それなのにさー、国枝は、あんな言葉と態度で、遥を縛りつけて。
しかも、自分こそが汚れていると思って、遥にマトモに手を出す事に躊躇していたなんて。
どんだけ不器用なんだ!
冷酷で合理的だと思った国枝が、遥と出会って、変わって行くのは読んでいて嬉しかったし、不幸な境遇にありながら、賢くて健気な遥には泣けました。
それにしても、国枝。不器用すぎるよね?
ああ!こちらの二人のらぶらぶなその後が読みたいわ〜。
水原とほるさんの小説を読んで、そんな事を思ったのは、初めてかも?
ちなみに、暴力や性描写は、微細に亘った表現では無かったように思いました。
ダリアだから?
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午前一時の純真
- 2008.
- 04.
- 30
- (Wed)
- 21:44
水原とほるさんの小説です。イラストは小山田あみさんです。
久々に、水原とほるさんらしい小説だったかな?という感想を持ちました。
お仕置きは少々激しいかも?暴力有りスカトロ有りで、これから読まれる方は、心してどうぞ。
それなのに、こちらのお話、すっごくキレイに纏まった!という感じで、読んだ後は、わりと後味スッキリという感じでした。
どんなお話かと言いますと・・・
深夜の帰り道、突然目の前に飛び込んできた血塗れの男──。内気な大学生の史也(ふみや)は、男を無視できず介抱するが、偶然男が隠し持つ拳銃を見つけてしまう。
「バラしたら殺す」傲然と威圧するその男・鷲谷は、なんと対立組織に襲われた若き極道の組長だった!!
しかも恩を仇で返すように「始末するには惜しい身体だ」と、史也を陵辱して!?
極道の男に刻まれる痛みと快楽──ハード・セクシャルLOVE。
(『午前一時の純真』書籍裏の内容紹介より引用しました)・・・というようなお話です。
![]()
- 午前一時の純真 (キャラ文庫 み 3-2)
- 水原とほる 小山田あみ
- 徳間書店 2008-04-24
- おすすめ平均
感情の流れが追えない…
これだから理系の学生は…(笑)
by G-Tools , 2008/04/30
水原とほるさんの極道モノのお話だという事で、執着陵辱モノかと思ったのですが、イヤな感じの粘着質な執着は、やや薄めだと思いました。
執着の裏側に不器用なLOVEが見え隠れ?
しかし、やはり、暴力が痛々しくて・・・。
暴力が、心身共に与えるダメージというものは、凄まじいものだという事を、シミジミと実感しました。
暴力は、正常な思考力を奪ってしまう・・・
ただただ怖くて怯えてしまって、そこから目が離せなくなってしまい、もう、他の事が見えなくなっちゃうんですよね・・・きっと。
史也が、鷲谷の気持ちに気付くのが遅れたのは、そのせいなんじゃないのかな?と思いました。
史也の卑屈でネガティブな考え方や、鷲谷の不器用さのせいもあるとは思うのですけれども。
鷲谷は、史也をただ服従させたいわけでは無いのにね。
史也は、様々なシーンで、究極の選択というような、「どっちがマシか?」という選択を強いられて行きます。
そして、最後は、悩むまでも無く、喜びに満ちて、運命を受け入れます。
鮮やかです。
選択させられ、徐々に、運命に絡め取られて行ってしまっているんですよね。
なんとも・・・ねえ?
ま、倒錯したお話には違い無いのですが、甘い結末に納得のお話でした。
私・・・こちらのお話を読み終えた時、小川いらさんの『獅子座の男』『太陽を抱く男
』という小説を思い出しました。
物語の本質とか?似ていると思うんですよね。
『獅子座の男』『太陽を抱く男』は、テンポも良く、何かカワイイお話に仕上がっています。
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危険な残業手当
- 2008.
- 04.
- 03
- (Thu)
- 23:59
剛しいらさんの小説です。イラストはやまねあやのさんです。
こちらは、新装版がプラチナ文庫から昨年出ていますが、私が持っているのは黒ラキ版です。
書き下ろしが気になっていますが、プラチナ文庫版は購入していません。
何だか急に、パァ〜っと思いっきり笑える本を読みたくなりまして。
そして、手に取ったのがこちらの本です。
どんなお話かと言いますと・・・
“ある企み”の為深夜まで会社に残っていた御厨は、何者かにレイプされてしまう!
突然背後から縛られ、目的もわからずに犯される。大きな手で嬲られ、何度もいかされ、意志とは裏腹に悦ぶ躰をどうにもできない。
“企み”の秘密を守る為、どうしても犯人を捕まえたい御厨だが、実はあの夜の興奮が忘れられなくて…。
(『危険な残業手当』書籍裏の内容紹介より引用しました)・・・というようなお話です。
※こちらには、『タイムリミット
』というリンク作品があります。
リーマンもので、一応、会社の、後継者争いだとか、派閥争いだとか、企業買収だとかスパイだとか、そんなストーリーです。
(↑ちょっと投げやり(^^;))
で、最初のほうは、御厨が、自分をレイプした相手を探そうと躍起になるのですが。
強姦モノなのに(-"-;)ありえない。笑える本なんです。
タイトルと表紙絵に騙されてはいけません。
もう、天晴れ!という感じです。
ここまでバカバカしいと、むしろ、笑って楽しもう!という気になるもんです(笑)
ええ、褒めていますよ。
いちいち細かい所まで、笑わせてくれますし、BLでお笑い路線の本にありがちな品の無さも、それほど感じませんでした。
雑草のように逞しい御厨。
そして、何と言っても、可愛いんですよね〜。
単純で馬鹿っぽい(^^;)のですが、一所懸命で。
南平も、御厨が可愛くて心配で、振り回されてしまうのですが、その様子も微笑ましく思ってしまいました。
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コンティニュー?
- 2008.
- 03.
- 06
- (Thu)
- 17:02
小説です。イラストは金ひかるさんです。
一昨日に引き続き、またもや、子育てカップルのお話です。
こちらは、昨年か一昨年に購入。
BLにありがちな愛人契約から関係が始まりますが、恋愛というより、子育て中の夫婦の話というか家族の話というような?そんな印象が残る、あたたかいお話だと思います。
エロを求めて読むと・・・肩透かしを食らいます。たぶん(^^;)
しかし、ある意味、夢のあるお話なので、私は好きです。
どんなお話かと言いますと・・・
妻に去られ、赤ん坊の美里を抱え、そのおかげで会社をリストラされた麻生絢人は、再就職先を求めて就職活動をする日々を送っていました。
しかし、幼子を抱えた絢人には世間の風は冷たくて・・・
そんなある日、とある会社の面接に出掛けた際に、「仕事を探しているんだって?」と見知らぬ男に声をかけられました。
その男は、ゲームソフト会社社長の藤堂克己といい、絢人に依頼したい仕事というのは、「報酬月三十万で藤堂の愛人」というものでした。
勤務はおもに夜間。週に一、二回のデート。
昼間には就職活動も出来るとあって、美里を養う為に、やむなく愛人契約をした絢人でしたが、意外にも優しく人情家の藤堂に惹かれて行きます。
また、絢人が美里に描いてやった落書きが藤堂の目にとまり、キャラクターデザインの仕事をさせてもらえる事になったのですが・・・?・・・というようなお話です。
![]()
- コンティニュー? (新書館ディアプラス文庫)
- いつき朔夜 金ひかる
- 新書館 2006-05-09
- おすすめ平均
まだ硬い感じが
子供が可愛いです!
胸☆ほんわか♪
初めての方にも安心。
すっごく好きです!
by G-Tools , 2008/03/06
BLにありがちな愛人契約と言いますと・・・俺様の言う事を聞け!とばかりに、あんな事やこんな事をされたり・・・?という、ちょっと暗めで淫靡なお話をイメージしてしまうのですが、こちらのお話は、そんな事は無く、むしろ、滑稽さを伴った色気が無い愛人のお仕事の様子から始まります。
その色気の無さには、それなりにきちんと意味や意図やカラクリがあるんですけれどもね。
また、こちらのカップルにとって、生活のベースは「子育て」なので、恋人期間のような恋愛色は薄いかもしれません。
お互いの想いが通じて同居して、仕事や美里がらみの出来事を通して関係を深めて行く、という夫婦愛や家族愛のお話で、子はカスガイ的な話も多いです。
こちらの本には「コンティニュー?」「リロード!」「エンディング」「(付録)みさとのにっき」の四編が収められています。
「コンティニュー?」は、絢人が藤堂に惹かれて行き、藤堂と同居を決めるまでの紆余曲折が。
「リロード!」は、同居してから2年後のお話で、二人の子育てや仕事の話、そこに別れた妻夫婦が介入してきます。
「エンディング」は、同居してから5年後、美里の小学校入学のお話です。
「(付録)みさとのにっき」小学生になった美里が書いた、三人のお父さんの話。
藤堂[攻]がですね・・・子煩悩で人情家で、所謂「いい人」なんですよ。
しかも、会社の社長でやり手という・・・。
そして、BLの[攻]にありがちなマッチョな志向もあまり感じません。
・・・となると、藤堂は、仕事を持つ女にとっては、ある意味理想的な夫なのかもしれません。
そして、絢人[受]は、几帳面で、美里と根気良く付き合ってあげられる良いお父さん。
こちらもまた、理想的な夫では?
「リロード!」では、男二人で女の子を育てる・・・というのは世間的に見て如何なものか?という、お約束的なお話が出てきます。
子供が欲しいゲイカップルってわりと居るんじゃないのかな。
私の知人も、子供が欲しいって言っていましたし。
そんなわけで、現実的では無いけれども、夢のある話なんじゃないかな?と思いました。
また、藤堂と絢人の会話が面白く、楽しく読めました。
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- tag:いつき朔夜 金ひかる
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恋は甘いかソースの味か
- 2008.
- 02.
- 17
- (Sun)
- 11:52
小説です。イラストは街子マドカさんです。
現在、個人的に久我有加さん絶賛中です(笑)
柔らかい関西弁にも癒され中。
「毒」が苦手な方におすすめの作家さんかもしれません。
え、私は毒も喰らいますが。
どんなお話かと言いますと・・・
上司のパワハラが原因で人の視線が気になり始め、勤め先を休職していた亘。
だが大のたこ焼好きの亘は、その日勇気を出して評判のたこ焼屋に足を運んだ。
そこで再会したのがかつて通勤電車の中で知り合い、たこ焼談義を交わしていた徳田。
彼は脱サラし、たこ焼屋の店主となっていたのだ。徳田の視線にはなぜか緊張を覚えない。
亘はリハビリを兼ね、彼の店を手伝うことになるが……?
ソース風味、ナニワの恋の物語!!
(『恋は甘いかソースの味か』書籍裏の内容紹介より引用しました)・・・というようなお話です。
ふんわり甘々のお話かと思いましたが、少々ビター風味のような気がしました。
神経症を扱った作品でしたね・・・。
こちらのお話、あまり語るとネタバレになってしまうので、控えましょうか。
ものすごーく、真面目に生きている二人で。
だからあんな事に・・・(涙)
そして、だからこそ、支え合う事が出来たのですね。
亘が「依存」という事を気にしていましたが、そういう問題をもきちんと整理した事によって、清潔であたたかい雰囲気を保ったお話になっているんだなぁと思いました。
ゆっくり、幸せに、2人とも何とかなればいいなぁ・・・。
ところで、こちらのお話、2人ともストレートだったのですが、そういう関係になって、亘がネコを志願しようと思う場面があるのですが、何かその心のセリフに違和感を感じてしまったのですが。
しかし、その後、いざ!という時に、直球でおねだりをする亘が可愛くて可愛くて、ハートを射抜かれてしまいました(笑)
布団を敷くシーンというのも、何とも・・・いいかも(笑)
そしてそして、やはり、たこ焼きが食べたくなるのでした。
私は、ダシで食べる小ぶりのたこ焼きが好きです。
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- tag:久我有加 街子マドカ
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恋のはなし
- 2008.
- 02.
- 13
- (Wed)
- 10:56
小説です。イラストは高久尚子さんです。
砂原糖子さん、今月は新刊が2冊ですね。
先日はルチルで、今日のはディアプラスです。
繊細な多和田と性悪で大胆不敵な新山、高久尚子さんのイラストがピッタリでした。
どんなお話かと言いますと・・・
ホテルマンの多和田(29歳)は、男性にしか恋愛感情を抱く事が出来ない己の性癖に対して、普通では無いとずっとコンプレックスを抱き続け、その性癖を、ただ一人の親友である石野にしか、うちあける事も無く過ごして来ました。
しかし、いっぽうでは、家庭を作る事が出来ない寂しさを抱え、片思いの経験しか無く、恋愛に対する憧れも捨てきれずにいました。ある日、親友の石野から、多和田の好みのタイプかと思われる、ゲイの男性を紹介される事になりましたが、多和田は気がすすみません。
それは、過去に、多和田が石野に語った好みのタイプとは、本当の好みのタイプとは似ても似つかぬタイプの男だったからです。しかし、同じような性癖の男にも興味を惹かれ、待ち合わせに行ってみる事にしましたが、そこに現れたのは、多和田が石野に語ったタイプとはまるで違うタイプの男でした。
それもそのはず、待ち合わせに現れた男は、急に来られなくなった相手と石野の伝言を頼まれただけの、脚本家である新山(28歳)という石野の従兄弟だったからです。多和田は、待ち合わせに現れた男が、意外にも自分の好みに近かったせいもあり、違和感を覚えつつも惹かれて行きます。
新山は、多和田の美貌とゲイだという事に興味を惹かれ、石野から紹介されるはずだったゲイの男のふりをして、多和田と付き合いはじめますが・・・?・・・というようなお話です。
- 恋のはなし (新書館ディアプラス文庫 181)
- 砂原 糖子
- 新書館 2008-02-09
- おすすめ平均
久しぶりのヒット”大人の澄んだ恋”
表紙のイメージより安心して読める恋愛物
恋をしたくなります
恋って素晴らしい
by G-Tools , 2008/05/22
ゲイである事を隠し続け、恋愛には興味があるが、経験が皆無で初心な、多和田。
多和田が「ゲイの男」という事で、脚本家のあからさまな興味で、多和田に近づいた、新山。
そんな新山が、初心な多和田にどんどんハマって行く・・・というお話でした。
こういう、新山のような性悪男が、情けなく恋のドレイになって行くお話は、嫌いでは無いはずなのですが、こちらはどうもね・・・好きにはなれませんでした。
新山が、最後まで、私の気に入らない男だったからでしょう、たぶん。
書き下ろしの「愛について」が好みでは無かったから?なのかも・・・。
そのせいか、新山は、かなり許せない男だなーと思いました。
多和田は初心でカワイイ男だから、イジメテみたい気はわかりますが(^^;)、やりすぎ。
そうは言っても、本編の「恋のはなし」は、良かったです。
多和田の、恋愛に対して期待する気持ちっていうのかな・・・すっごく切なくて。
新山の、肩書きなど関係無く、自分を受け入れてくれる人に出会いたいっていうのも。
まさに「恋愛したい人たち」のお話でしたね。
恋愛はしたくても出来るものでは無いだけに、降って湧いたようなこの幸運に、どれだけこの人たちが、お互いに、縋りたかったのかと思うと、とても切なかったです。
最初は、多和田が「好きになってもいいんだ」と、自分を拒まない新山に心をときめかせ、お互いに恋に落ちた事を自覚すると、今度は新山が、差し出された多和田の手に縋ります。
恋愛の駆け引きなんて知らない多和田が可愛くて可愛くて。
新山のイジワルな要求に、激しく恥らいつつも応える多和田がもう堪らんです(笑)
新山は嫌な男だけれど、不器用で、覚悟を決めると直球勝負の多和田には、臆面も無く自分の気持ちを口に出来る新山が、ピッタリなのかもしれないなぁと思いました。
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- tag:砂原糖子 高久尚子
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極道はスーツに刻印する
- 2008.
- 02.
- 06
- (Wed)
- 12:39
小説です。イラストは小山田あみさんです。
極道×テーラーシリーズの3作目です。
表紙裏の扉のイラストが!!
書店で、「カバーをかけますか?」と訊かれ、うっかり「ハイ!」と応えてしまった私は後悔いたしました。
「うぎゃ〜っ!」←心の声
カバーをかけて貰っている間中、目が泳いでしまったのは言うまでもありません(^^;)
どんなお話かと言いますと・・・
「テーラー・えのきだ」の主である榎田のもとに、佐倉優という青年が弟子入りを志願して来ました。
断ったものの、雨の中、ずっと佇む佐倉の熱意に負け、雇う事にした榎田でしたが、恋人である極道の芦澤が来店した際、佐倉を見た途端、芦澤と芦澤のボディーガードの木崎の表情が一瞬変わり、芦澤は後日、佐倉をクビにしろと言ってきました。
榎田は、芦澤の、理由を訊ねても語らない理不尽な要求に不信感を募らせ、また、有無も言わせぬ勢いに、思わず「僕はまだあなたの(借金ごと買われた)愛人なのか?」という失言を吐いてしまいました。
その事で激怒した芦澤に、強引に刺青を入れられてしまった榎田でしたが、それでも、佐倉を解雇する事を、本人に言い出せず思い悩んでいたある日、芦澤のボディーガードの木崎から「佐倉の身元が判明した、佐倉が店に来てもドアを開けるな」という電話を貰うのでしたが・・・?・・・というようなお話です。
※こちらの作品は、以下の前編とつながっています。
『極道はスーツがお好き』→『極道はスーツを引き裂く
』→『極道はスーツに刻印する』
その他、ドラマCDも出ています。
まったくこの二人は・・・いつもいつも同じような事を繰り返して・・・。
そろそろお互いの性格を理解しても良いのでは?と思ってしまいます。
芦澤も芦澤だけれど、どれだけ痛い目に遭えば気が済むんだ榎田!
今回も、芦澤と諏訪の配慮も虚しく、危ない目に遭っています。榎田。
いきなり連れ去られて彫られちゃった刺青は、それほど無理やりでも無かったのですよね。
榎田が幸せなら・・・。
それが、アレですよ。表紙裏の扉のカラーイラスト。
エロい・・・。
それにしても・・・○道プレイ?
この二人、よっぽど好きなんだろう(笑)
いろいろなモノが入りますね?
ミントタブレットは・・・痛そう。
ところで、こちらの本には、最後に「暴走するサイボーグ」というショートストーリーが入っていました。
木崎って・・・前作中のお嬢さんに見初められて、イイ感じになるのでは?と勝手に思っておりましたが、あれれ?
諏訪も幸せになれるといいですね・・・。
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クランクイン
- 2007.
- 12.
- 25
- (Tue)
- 12:35
小説です。イラストは、水名瀬雅良さんです。
こちらの小説は、『ラブシーン』の続編です。
『ラブシーン』を読んでいないと、楽しめないかもしれません。
※こちらの本には「ロケーション」(前編)「クランクイン」(後編)「PV」の3編が収録されています。
「PV」は、『ラブシーン』『クランクイン』のリンク作品である『ファイナルカット
』のメインカップル(木佐×野田)のお話。
どんなお話かと言いますと・・・
スキャンダルで日本を離れた俳優の瀬野千波は、アメリカで俳優を続けていました。
忌まわしい出来事から完全に立ち直るまで、恋人である俳優の片山依光とは会わないと決め2年の歳月が流れました。
そんなある日、ロケ地に依光が突然訪ねて来て・・・?・・・というようなお話です。
※こちらの『クランクイン』は、『ラブシーン
』の続編です。
他にリンク作品として『ファイナルカット』(木佐×野田)があります。
今年出版されて、購入した本を、今年のうちにブログに書いてしまおうと思っていたのですが、無理っぽいな(笑)
えー、なんか、横道に反れてばかりだし(^^;)
しかし、気を取り直して、すすめて行きますよ。ええ。
こちらの『クランクイン』も、今年購入した本です。
前作『ラブシーン』が印象的で、あの二人は・・・?と気になっていたので迷わず購入しました。
千波は頑張っていました。依光に支えられて。
そして、そんな二人だからこそ、他の仲間にも恵まれたのでしょうね。
全体的には、あま〜い雰囲気に包まれたお話でしたが、その甘さが痛々しく思えたり。
まだ、過去の出来事にはなっていないんですよね・・・いや・・・当たり前か(涙)
依光の千波に対する気遣いがね・・・痛々しく。
(以下、濡れ場でのお話です。濡れ場、多いよ!)
千波は依光のその気遣いを、素直に受け入れているんですよね。
それって、自分の心の傷と向き合って認めて行く、という行為でもあると思うのですが・・・千波の、自分の足できちんと立って行けるようになろうとする強い思いを感じました。
そして、依光と身体を重ね合わせる度に、依光を信じてひとつひとつ乗り越えて行くんですよね。
そんな千波が幸せそうで・・・良かったです。
このカップルは好きかも。
依光は素敵な男です。依光の「信念」というものがいたる所に感じられました。
でもねぇ・・・買ってすぐに読んだ時は、その過去の出来事っていうのが輪姦だった為か、どうも、依光の千波に対する扱いが、また、千波の態度も、まるで女のように思えて、ちょっとイヤだなと思ったんですが、今回、また読み返してみると、それほどそんな感じは受けなかったです。なぜだ・・・。
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