年下の彼氏
- 2008.
- 06.
- 02
- (Mon)
- 15:48
菱沢九月さんの小説です。イラストは穂波ゆきねさんです。
菱沢九月さんの新刊本は久々です。
大好きな作家さんなので、テンションが上がってしまいます。
良かったです!!
しっとりと優しくて幸せなお話でした。
繰り返し読みたい本・・・かも。
菱沢九月さんの本は、忘れた頃にまた読み返したいなぁと、思えるんですよね。
どんなお話かと言いますと・・・
「俺の彼氏になって下さい」――七つも年下の大学生に告白された、塾講師の石田楓。
賢い大型犬のように優しく頼もしいバイトの鴻島涼平に、密かに片想いしていた楓は、喜びより戸惑いに混乱する。
始まったものには、いつか必ず終焉がくる…。
甘い蜜月の中で、楓はひとり予感に怯えるが!?
諦めていた恋が成就する、嵐のような幸福と不安――恋愛の光と影を繊細に綴る、純愛ラブストーリー。
(『年下の彼氏』書籍裏の内容紹介より引用しました)・・・というようなお話です。
塾講師の石田は、子供の頃に両親を失い、そしてその後、自分達を育ててくれた祖父母を見送り、妹を嫁がせた現在は、一人でひっそりと暮らす、穏やかで優しく真面目な男です。
遺された長男としての役目は全て終えたと思っている石田には、「やるべき事は終わってしまった。あとは一人でのんびりと波風のない静かな日々を繰り返していくだけでいい。」という考えが、いつも根底にありました。
それは、次々と大切な人を失ってきたので、何かを得てまた失う事に対しての恐れが大きいからなんです。
だから、初めて恋愛らしい恋愛をして、想いが叶って嬉しいはずなのに、それと同時に、鴻島を失う日の事を考えはじめてしまいます。
大学生の鴻島は、大らかで心の丈夫な家族に囲まれた家庭に育ち、言葉も態度も素直で、思いやりがあって優しく、特技は誰とでも仲良くなれる事。
鴻島は旅好きで、常に、自分の知らない何処かへ行きたい、という欲求を持っていて、自分は根無し草だという自覚があります。
そして、いつか大切な事も物もどうでも良くなって、何もかも捨てて、どこか遠い所でちから尽きてしまうかもしれない、という漠然とした不安のようなものを抱くようになりました。
しかし、石田と出会ってから、鴻島にとって石田の存在は、自分が帰りたい場所になったんです。
そんな穏やかで真面目な二人なので、思いやりのある態度と言葉で、お互いに真摯に向き合って、物語は静かに進んで行きます。
そうなんですよ・・・そんな二人なので、石田の高校時代の元カレが現れて、二人の間を引っ掻き回して行ったり、石田の妹が二人の背中を押したりで、やっと、なんとか成るんですよね。
鴻島は、素直で大らかで、愛情の出し惜しみはしません。
それが、読んでいるとものすごーくよく伝わってくるんですよね。
どうなの!?この溢れんばかりの愛情は!
誰か私にも溢れんばかりの愛情を注いでくれ!という感じで、羨ましいかぎり(笑)
そんな素直な男が、複雑な年上の男と係わって行くのですが、若い上に、如何せん素直な性格なので、ただただ、一途に真正面から向かって行くしか無いんですね。
だから、読んでいて、それがとても好ましく思えるんですけれども、もどかしい!!
石田のほうも、不幸な境遇を考えると、石田の戸惑いも、読んでいて良く理解できるので、こちらももどかしくて。
普通だったら「なんで、こんな事、考えるかな?」って、思っちゃうんですけれどもね。
幸せの重さを感じると同時に、不安の重さも同じだけ感じるっていうのは・・・なんて、不幸なんでしょう!
読んでいて、はー、いつになったら、もっとポジティブになってくれるんだろう?って、心配になりましたよ。
そういう考え方にならない限り、鴻島の想いを全て受け取る事は出来ないでしょう?
読み終わってみると、恋愛の醍醐味っていうのかな・・・?欲しがったものを与えられる喜びと、求められたものを与えてあげられる喜び?自分の幸せが相手の幸せにも繋がるっていうのかな?そういう事がぎっしり詰まったお話だったなぁと思いました。
もちろん、それは、この二人がお似合いな二人だったからなんですけれどもね。
船と港?そんな二人?
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どっちにしても俺のもの
- 2008.
- 05.
- 12
- (Mon)
- 15:51
久我有加さんの小説です。イラストは夏目イサクさんです。
ぐはーっ。読み終わってみるとすっごく切ないお話でした。
こちらの本は、「どっちにしても俺のもの」と「どっちにしても君のもの」という雑誌掲載ぶんと、書き下ろし「どっちにしても同じこと」の、3編に分かれていています。
書き下ろしの「どっちにしても同じこと」は、出会ってから10年後の二人のお話です。
どんなお話かと言いますと・・・
心機一転、関東から関西の大学に入学したものの、言葉やノリの違いに馴染めずにいた保英。
そんな保英に率先して絡んでくるのが、顔もいい家柄もいい、おまけにしゃべりも面白い、自他ともに認めるモテ男の瀬良だ。
きつい関西弁で容赦なくツッこんでくるくせに、自分に向かって「好き」を連発する瀬良に振り回される毎日を過ごすうち、保英は瀬良の妙な色気に当てられ始め……!?標準語×関西弁カップル登場!!
(『どっちにしても俺のもの』書籍裏の内容紹介より引用しました)・・・というようなお話です。
なんだかなぁ・・・最初は、瀬良[受]ってちょっと好きになれなくて。
え、だってね、あんなふうに「好き〜」って、思わせぶりな態度で男の子を、蜘蛛の巣にだんだん絡めとって行く女の子って、周りでよく見かけるでしょう?「あ、またやってるよ〜、あの子」みたいなね。
そんな女の子に似ているような感じがしたんです。
だから、瀬良は、久我有加さんらしくない登場人物だなーと、眉間にシワを寄せつつ読んでいました。しばらくは。
そして、やがて二人がらぶらぶになって行くと・・・
瀬良の、男を惑わす悪女のような振る舞いに唖然とし、襲い受けっぷりを萌え萌えで楽しみつつも(笑)保英[攻]に同情し首をひねるという感じで。
それがですね、こちらのお話の最後の方で、瀬良の悪女(?)のような振る舞いのワケが明らかになるのです。
ぐはーっ、これが切ない!切ないよ!
保英を、正攻法では無いやり方で手に入れ、身体を使ってめろめろに・・・というのには、ある意図があったんですね。
なんだか、やりきれない気持ちになっちゃいました(涙)
書き下ろしの「どっちにしても同じこと」は、良かったです!
瀬良の臆病な心を知った保英が、長い年月をかけ、今度は瀬良をめろめろに(笑)
瀬良を不安にさせたくなくて、いつも瀬良と正面から向き合う、強くなった保英と、保英の本気を見せ続けられて、固い鎧がだんだん解けて行った瀬良の様子が、良かったです。
そんなわけで、読み終わってみると、やっぱり、久我有加さん好きだ〜!という感想なわけで。
そして、こちらのお話は、今までに無い、一粒で二度美味しいお話だと思いました。
毒を含んでいましたね。その毒が、読み終えてみるといい感じで楽しめたと言いますか。
しかも、その毒が上手に浄化されたお話になっていて、それが、やっぱり久我さんらしいなぁと思いました。
えー、久我有加さん的濡れ場って、エロくないと言いますか・・・。いや、けっして悪い意味では無く、良い意味で。
それは、何か、あたたかくて幸せイッパイでご馳走様♪という感じ?
それが、今回のお話では、あからさまなエロスも仕込んであって、ひじょーに美味しかったです。ご馳走様(*^-^)ニコ
ところで・・・関西弁?というか関西の方々?
私も、関西の方々に囲まれて生活していた事がありますので、保英の気持ちはよ〜く判ります。
ノリが悪いとか言われてもねー。ツッコミとか別にいいから。しかも何かいつも一言多いよ?(怒)なんて、具合でしたね(-_-;)
逆に、東のほうに転勤で来た関西の方は、「こっちの人ってみんな冷たい・・・」とよくおっしゃっていましたね。
それで、「ここ、笑うトコロですよ〜」って言って、よく困った顔をしていたのが、印象に残っています。
ああ!ごめんなさい!
ちなみに、久我さんの作品には、こちらの『どっちにしても俺のもの』とは逆パターンの、関西から関東に来て孤独になっちゃうサラリーマンのお話、『春の声』などもあります。
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DEADLOCK(1)〜(3)
- 2008.
- 04.
- 17
- (Thu)
- 12:02
英田サキさんの小説です。イラストは高階佑さんです。
一週間くらい前?近所の本屋で、3冊全て揃っている所に遭遇したので、購入してみました。
一冊一冊ゆっくり読もう!と思っていたのですが、ががーっと一気に読んでしまいました(^^;)
読み終わった後、『ショーシャンクの空に』という刑務所を舞台にした映画を思い出しました。
共通点は、刑務所、冤罪、青い空と海、だけなんですけれどもね。
刑務所モノで、FBIだとかCIAだ・・・というあらすじから、ハードボイルドな感じなのかな?と思って読んだのですが、意外や意外・・・読み終えた後は、優しく慈愛に満ちたお話だったなぁ・・・という印象が残りました。
どんなお話かと言いますと・・・
- DEADLOCK
- 同僚殺しの冤罪で、刑務所に収監された麻薬捜査官のユウト。
監獄から出る手段はただひとつ、潜伏中のテロリストの正体を暴くこと―!!
密命を帯びたユウトだが、端整な容貌と長身の持ち主でギャングも一目置く同房のディックは、クールな態度を崩さない。
しかも「おまえは自分の容姿を自覚しろ」と突然キスされて…!?
(『DEADLOCK』書籍裏の内容紹介より引用しました)- DEADHEAT(DEADLOCK2)
- 宿敵コルブスを追えば、いつかディックに会える──。
密かな希望を胸にFBI捜査官に転身したユウト。
彼を縛るのは、愛を交しながら決別を選んだCIAのエージェント・ディックへの執着だけだった。
そんなある日、ユウトはついにコルブスに繋がる企業との接触に成功!!
ところがそこで変装し別人になり済ましたディックと再会し!? (『DEADHEAT(DEADLOCK2)』書籍裏の内容紹介より引用しました)- DEADSHOT(DEADLOCK3)
- ディックを復讐の連鎖から解放したい――。
宿敵コルブスの逮捕を誓い、捜査を続けるFBI捜査官のユウト。
次のテロ現場はどこか、背後に潜むアメリカ政府の巨大な影とは……?
ついに決定的証拠を掴んだユウトは、コルブスと対峙する!!
ところがそこに現れたディックがコルブスの銃弾に倒れ……!?
(『DEADSHOT(DEADLOCK3)』書籍裏の内容紹介より引用しました)・・・というようなお話です。
ハードボイルドなお話かなと、思っていたんですけれども、違いましたね。
いやいや・・・違っていたけれど、がっかりはしませんでしたよ。
女の人が、刑務所を舞台にライバル同士のラブストーリーを書くと、ああ・・・こうなるんだ・・・と、何かストンと腑に落ちたようなスッキリとした感じです。
もし、これが、男の人が書いた小説だったら・・・結末はもっと違っていたように思います。
例えば・・・二人で力を合わせた上で、どちらかに花を持たせてエンド。とかね。
この物語の根底にあるのは、ユウトの、人が人を殺めるという事を善しとしない強い倫理観だと思いました。
それは、刑務所の中という厳しい環境に於いても。そして、それは最後まで貫かれています。
そして、その強い倫理観が、「愛する人に、人を殺させたくない」という、新たな思いを生み出します。
そう。それ!
ディックにとっては、個人的な恨みが絡んでいるので、もっと複雑な事にはなってはいるのですが、コルブスを殺るというのは、一応、任務なんですよね。
任務ですよ?仕事ですから!
それなのに、「愛する人に、人を殺させたくない」と願う気持ちは、ユウトのわがままですよね?
それは、任務を遂げた時の事を考えた上での、ユウトのディックに対する思い遣りでもあるんですけれどもね。
ですから、女のわがまま的なお話と言いますか・・・口には出来ない、ささやかで傲慢な願い、とでも言いましょうか・・・。
それは、出兵しても、誰も殺さず、そして生きて帰って来て欲しいという、戦争で出兵する夫を見送る妻の願いのような感じ?
そして・・・
家族に恵まれ、たくさんのものを貰って育ったユウトは、人を信頼する力や、人に分け与えるものを持ち合わせていたんですね。
そのおかげで、結果、ディックもコルブスも救われたのでは?と思えました。
ですから、私は、この結末でとても満足できました。
特に、コルブスの最期には。
だからかなぁ・・・こちらの小説は、優しくて慈愛に満ちたお話だったなぁ・・・という印象が残ったんです。
ガッツリ、男!という話では無かったですけれど、良いお話だと思いました。
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月にむらくも、雪恋歌
- 2008.
- 02.
- 18
- (Mon)
- 14:23
小説です。イラストは六芦かえでさんです。
忘れた頃に(^^;)やって来ましたね・・・や、忘れてはいなかったですけれども。
『月にむらくも、』シリーズの3冊目です。
遊郭、ショタ、ですかね?
<内容紹介>
豆(15歳)は高級男娼楼「幻月」の元娼妓。
今は、街の治安を守る「業火の長官」紅野塵将こと紅塵(35歳)に身請けされ、紅塵の屋敷で暮らしています。
幼い頃から働いて暮らしてきた豆は、昼間は一人で、何もしなくても良いのんびりとした暮らしが性に合わず、頻繁に「幻月」へと足を運んでしまうのでした。
そんな、じっとしていられない豆は、次々と事件に巻き込まれてしまいます。
- 月にむらくも、恋嵐〜珊瑚恋歌〜(雑誌掲載ぶん)
- 仕事を探している豆の、雇い主になってくれるはずだった尚庵(医者)が、連続盗難事件の犯人だという疑惑がかかり、豆は胸を痛めます。
- 月にむらくも、雪恋歌(書き下ろし)
- 「幻月」楼主である亀戸から、初雪(「幻月」の番頭、亀戸の連れ合い)の浮気疑惑の調査を頼まれ、初雪を尾行しますが、その途中でとある事件に巻き込まれてしまいます。
- 夜桜奇譚(作者HP掲載作品)
- 豆がまだ娼妓だった頃の、ショートストーリー。
- 月にむらくも、豆さいず(書き下ろし)
- 四コマ漫画です。
※こちらは、『月にむらくも、花吹雪
』の続編です。
『月にむらくも、恋嵐(新装版)』→『月にむらくも、花吹雪
』→『月にむらくも、雪恋歌』
『月にむらくも、恋嵐(新装版)
』は、豆が身請けされ「幻月」を出るまでのお話で、『月にむらくも、花吹雪
』からは、その後のお話になっています。
[攻]の紅塵は35歳で、[受]の豆が15歳なんですよね・・・ショタは苦手なんですけれど、『月にむらくも、』シリーズは、なぜか楽しく読めてしまいます(^^;)
たぶん、まだ子供とは言え、豆は(元)娼妓ですし、ホロリとくる人情話っぽい読み物的なお話がメインなので、そんなこんなで読めてしまうのかもしれません。
物語は、豆の人を信じる気持ちを、紅塵が大切にし、どんどん悪事を取り締まって行き、そうやって物語が進む中、豆と紅塵が、互いに理解しあって愛を深めていくというお話です。
豆は、純粋で人を信じる事ができて、とにかく、健気で一所懸命で明るくて可愛いんですよねー。
そんな豆に会いたいが為に、こちらのシリーズを買い続けているという感じです。私の場合は。
鴉も幸せになれるといいな・・・。
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月よ笑ってくれ(月も星もない2)
- 2008.
- 02.
- 10
- (Sun)
- 11:39
小説です。イラストは金ひかるさんです。
前作『月も星もない』の続編で、その三年後からのお話です。
こちらが出るのを、とっても楽しみにしていたんですよね。
期待を裏切らず、とても良かったです(涙)
どんなお話かと言いますと・・・
全漫優勝後、仕事の拠点を大阪から東京へ移し、恋人としての時間を大切にし、仕事も充実した日々を送っていた城坂温と秀永元継。
しかし、人気が出てテレビでの仕事が増えるのにしたがって、トークがメインの仕事ばかりが増え、ネタやコントができない状況に焦りを覚え始めていました。
そんな矢先、二人はお笑いブームの終焉を予感させる出来事を体験し、仕事の依頼は多いのに、ネタやコントが出来る仕事を次々と失って行きます。
このままでは、芸人としての活動ができずに、ただのタレントとして終わってしまう・・・。
そんな危機感を持った二人でしたが、今後の『パイロットランプ』としての活動方針について、二人の意見が食い違い・・・?・・・というようなお話です。
※こちらの作品は、『月も星もない』の続編です。
また、こちらの作品にチラリと登場する芸人さん達のお話が、別に出版されています。
「何でやねん!」(1)〜(2)
面白かったです。
ていうか、悲しくなるような出来事が次々と。
涙なくしては読めなかったです。
あれだけ、仕事(ネタが出来なくなる事)に固執していた秀永が、
「仕事やめて、ただ一緒に暮らす。そういう選択肢は、ないんか」
そんなセリフを吐いた時に、なんで気がつかないかなー、城坂!
ああ!もう、もどかしくてもどかしくて。
そんな二人を見かねた『バンデージ』さん登場!となるのですが。
気がつきますよね・・・あれだけいつも目と目で会話しあっている二人なんだから。
※『バンデージ』さんのお話は、「何でやねん!」(1)〜(2)でどうぞ。
秀永と仲直りしようと決意した、城坂の背中を押した最後のトドメは・・・
ああ!こう来たか!という感じの出来事で。
城坂が、日頃、謙虚にまわりの人を大切にして来たからこそ、気付かれちゃったんだと思いました。
いくつになっても勝てませんね・・・。
こちらの小説、前回、「BL要素はやや薄め」と書きましたが、濡れ場の描写が少な目でも、途中端折っていても(^^;)、随所に見られる、この二人の目と目で会話しあっている描写のおかげで、いつもいつも親密なムードが漂っているんですよね。
あからさまにエロいのも良いのですが(*^-^)、こういうのも堪りません。
あと、濡れ場に関しては、私は、どうも、喘ぎ声が多かったり言葉攻めがしつこいと、白ける傾向にあるのですが、こちらはそういう事も無く、とっても好みでした。
たぶん、じゅうぶん色っぽいと思います。
ショートストーリー「パイロットランプに願いを」は、仲直りから四年後ぐらいのお話です。
確実に足元を固めて来た、二人の仕事ぶりと、らぶらぶぶりが伺える内容となっています。
城坂と秀永らしい・・・
もー、ほんと、大好きなカップルです。
特に、今回のお話は、城坂がイイ!
何度も読み返したい本となりました。
活字好きさんにお薦めです。
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- tag:久我有加 金ひかる
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月も星もない
- 2008.
- 01.
- 22
- (Tue)
- 17:11
小説です。イラストは金ひかるさんです。
先日ブログに書いた『それは言わない約束だろう』の中にチラリと出てくる芸人さん(パイロットランプ)のお話です。
近々、続編が出るようなので、楽しみにしています。
※続編『月よ笑ってくれ(月も星もない2)』
どんなお話かと言いますと・・・
漫才コンビ「トンガリマン」の城坂温は、相方の健次郎から突然、何の相談も無くコンビ解消を告げられました。
絶望的な気持ちで街をさまよい、道端でうずくまって泣いていたところ、やはり同じ日にコンビ解消を言い渡された、養成所の同期である「オープンキャスト」の秀永元継と遭遇しました。
自動販売機の側で酒を飲んでいた秀永に、慰められ抱きしめられてキスをされた城坂は、そのまま秀永の部屋について行き、勢いで身体を重ねてしまいました。
翌朝、「おまえの初めての男になった責任をとりたい」と秀永が言い出し、二人でコンビを組んでみることになりましたが・・・?・・・というようなお話です。
※こちらの作品には続編があります。
「月よ笑ってくれ(月も星もない2)」
※こちらの作品にチラリと登場する芸人さん達のお話が、別に出版されています。
「何でやねん!」(1)〜(2)
仕事仲間(お笑いコンビ)として、恋人同士として、信頼関係を築いて行き、成功への足掛かりを掴むまでのお話です。
共に相方からコンビ解消を告げられた二人が、身体を重ねてしまったのがきっかけで、コンビを組む事になりましたが、コンビ結成の為の話し合いをしていくうちに、お笑いに対する感性も真摯な思いも、理解しあえる相手だという事に気がつきますが、それと同時に二人の間には恋愛感情が生まれて行きます。
城坂は、お笑いに対する感性や姿勢に惹かれる気持ちや、一緒にお笑いを作り上げる時の高揚感とを、恋愛感情と取り違えているのでは?と悩みます。
また、恋愛感情をはっきりと認識した後は、恋人としての気持ちとコンビの相方としての気持ちとを、どう折り合いをつけて行ったら良いのか?などと悩みます。
二人が大いに悩んで、自分達のコンビとしてのスタイルを確立して行く過程が、丁寧に書かれていると思いました。
こちらのお話、BL的な要素は薄めかもしれません。
しかし、読み応えのあるお話ですから、活字好きさんにはお薦めかもしれないです。
「貧乏」萌えとか「無骨な男」萌えとかある方にも(^^;)
「アルミホイルに包まれた異様に大きいおにぎり」とか「ビニール袋に入った鶏の照り焼き」とか、萌える?
(こういう小道具も「うまい!」と思いました。)
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- tag:久我有加 金ひかる
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天国みたいなキスをして
- 2007.
- 12.
- 13
- (Thu)
- 13:08
小説です。イラストは、やしきゆかりさんです。
かなり古い本です。先日、古本屋さんでゲット。
激甘なお話でした。
近頃、あま〜い話を読もうかな?という気分で手に取るのは、菱沢九月さんの本が多くなってきました。
こちらの『天国みたいなキスをして』は、ページ数がわりと少なくてサラリと読めるので、また、すぐに読み返しそうな予感。
どんなお話かと言いますと・・・
医大生の名瀬隆文(19歳)の恋人は、ケーキ職人の牧野遥司(24歳)。
遥司は、勤めている店から独立し、自分の店をもつ準備を隆文と二人で始めていました。
しかし、遥司の師匠である有名パティシエで元恋人の三嶺夏基が突然現れ、遥司を神戸に出す新店の店長にすると言い出して・・・?・・・というようなお話です。
※このお話に出てくる三嶺夏基は、『好きって100回言ってみな
』『いいから黙って愛されな
』に、登場しています。
男前の年下攻め、年上の色っぽくも可愛い受けのCPです。
このお話は、最初から、もう、らぶらぶな二人で始まります。
そして、終始らぶらぶ。
その、らぶらぶな様子が激甘で、悶え死にそうになりました(笑)
そんな二人に、元カレの横槍が入るわけです。
それは、有無を言わせないような勢いで、神戸へ連れて行くと。
だけど、お互い離れて暮らすなんて考えられない、いつもお互いがすぐ手が届く所に居てくれないと・・・と。
はぁ・・・なんか、若いっていいわねー(遠い目)
こういう時期って、長い人生の中で一瞬よね・・・
なんて、拗ねてしまいそうになるくらいイイ感じなんですよね。
しかし、隆文は「遥司とは離れたくは無いけれど、自分のわがままな感情で、ケーキ職人としての遥司の邪魔をしたくはない」と。
遥司も、仕事の話ともなれば、甘い感情だけでは片付けられないですから、なぜ、三嶺の店では無く自分の店に拘るのか?という観点から、大人の答えを導き出そうと頑張ります。
その結果、遥司の気持ちに整理がついて、神戸に行かない理由を三嶺に納得させる方法を考え付くんです。
それがまた・・・これでもか!っちゅうくらい、らぶらぶを見せつける結果に。
好きな人とただただ一緒に居たい。
好きな人に、自分が誰の代わりにもならないくらいに必要とされたい。
熱愛中のそんな感情を、イヤというほど思い知らされるようなお話でした。
らぶらぶ中のお話だけあって、濡れ場は多いかも。
菱沢九月さんの書く濡れ場は大好きです。
エロさよりも、幸せ感が多めな感じで。
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- tag:菱沢九月 やしきゆかり
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透過性恋愛装置
- 2007.
- 11.
- 15
- (Thu)
- 11:36
小説です。イラストは花本安嗣さんです。
夏ぐらいに衝動買いした本です。
このお話、笑いました。
思い出してニヤニヤしてしまう。
そして、イジワルな自分が全開になっちゃって、少しうろたえました。
どんなお話かと言いますと・・・
新進気鋭の建築家の北嶋(31歳)は、己のルックスや能力に過剰なくらいの自信を持った鼻持ちならない男です。
北嶋は、友人の滝乃の紹介で、とあるコンペに参加し、一流ホテル企画部長の牧田(36歳)と出会います。
そのコンペにおいて、最優秀賞を逃した北嶋は納得が行かず、牧田へ抗議に行きますが、大人の余裕と気遣いを見せる牧田に、次第に惹かれて行き・・・?・・・というようなお話です。
※リンク作品として『上海金魚』があります。
『上海金魚』→『透過性恋愛装置』![]()
- 透過性恋愛装置 (CROSS NOVELS)
- かわい有美子
- 笠倉出版社 2007-05
- おすすめ平均
ひさしぶりにお気に入りの1冊になりました
泣かされました
面白かったです。
ドタバタラブコメ
ほだされる
by G-Tools , 2007/11/14
ええと・・・ジャケ買いってありますよね?
BL本だと、表紙買い?
こちらは、タイトル買いです(笑)
私、時々、それをやるんです。
「これは何?」と思った本を。
今まで、そういうタイトル買いをした本は、この『透過性恋愛装置』の他には、『牛泥棒』とか『シナプスの柩
』とかかな。
この小説の主人公の北嶋、ほんと、鼻持ちならない嫌な奴なんです。
その北嶋が、牧田に恋をして、骨抜きにされちゃうんですよ。
牧田に好かれたい一心で・・・というより、牧田によせる尊敬の念みたなモノがそうさせるんだと思うのですが、いきなり素直な奴になっちゃって可笑しいです。
北嶋は、牧田に心酔しきっていますね。
ある時北嶋は、ストーカーまがいの行動をしていた事を牧田に感づかれ、その行動は、仕事を斡旋して欲しいが為の行動だと勘違いされてしまいます。
しかし、ただただ、毎朝ひと目牧田を見たいが為の末の行動だった北嶋は、思わず「好きです」と、思いを口にし、牧田に離婚歴がある事を口にし「俺なら幸せにしてあげられる」と言ってしまいます。
いきなり男に「好きです」と言われ、自分が教えた事も無い、自分のプライバシーを口にされた牧田は気分を害し、「同性を恋愛対象として見る事は出来ない」と北嶋に冷たく言います。
ところが、その後牧田は、かけ引きの無い純粋な北嶋の態度と言葉に、誠意を示してあげる事にするのですが・・・そこから、なんと、牧田は北嶋にハマって行っちゃうんです。
牧田に相手にして貰えるようになって、北嶋はますます骨抜きにされます。
そして、牧田の言葉責めで、更に何もかも剥がされて行きます。
素敵な牧田は、言葉責めが大好きなオヤジでした(笑)
打てば響く可愛い北嶋。北嶋はもう牧田の玩具です。
そんなわけで、透過性恋愛装置とは、何かのマシンに非ず(笑)
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- tag:かわい有美子 花本安嗣
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ほだされる
