やれる時にやっておけ
- 2007.
- 12.
- 18
- (Tue)
- 12:24
小説です。イラストは北畠あけ乃さんです。
先月、購入しました。
いやー、あまりにもタイトル通りの内容で笑ってしまいました。
面白かったですよ?
BL?ちょっと違うような気もしますが、そういう内容(?)にはあまり期待していなかったので、楽しく読みました。
ええ。樹生かなめさんですから。
どんなお話かと言いますと・・・
三浦病院の不良息子・智巳は病院に出入りする葬儀屋兄弟を嫌っていた。
なぜなら、社長の悠一を筆頭に美形揃いの兄弟は、その美貌で看護士をたぶらかしては仕事を取っていたからだ。
しかし、悠一の祖父が経営する老人ホームへ、智巳と仲がよい老人が移ったことをきっかけに、ふたりは急接近することに!?
(本の裏からの引用です。)・・・というようなお話です。
「やれる時にやっておおけ」
そう言って二人の背中を押すのは、悠一の祖父や老人ホームのご老人達です。
人の心は、歳月や経験を重ねる毎に成熟して行くと思うのですが、人の身体は老化したり壊れたりしますからね。
なんかねぇ・・・更年期の事を薄ボンヤリと考えるような歳になったせいなのか、妙にシミジミと読んでしまいました(笑)
また、老人からこういう話をされて、素直に話を聞く事が出来る智巳は、性格もあるんだろうと思うのですが、生死に関わる環境に身を置いているからなのかな?とも思いました。
このお話はですね、普通、BLとかの恋愛モノは、主人公カップルは、何か外にキッカケがあっても、ひたすら二人で(もしくは個々に)ぐるぐる考えて、何か練り上げて行くような感じで、お話が進んで行くと思うのですが、こちらのお話は、主人公二人を取り巻く人生の先輩達に諭されて導かれて行く、というお話なので、そういうぐるぐるは多くは無いかもしれません。
それにしても、主人公二人を取り巻く周りの人たちにはずいぶん楽しませて貰いました。
特に、悠一の祖父を筆頭に老人ホームのご老人たちには。
樹生かなめさんが書かれる、こちらのご老人たちは、もの凄いパワーです。
枯れていないんですよね。心が。
とてもメリハリが利いた文章とセリフで、笑ったりしんみりしたりで、きっちり最後までノせられて読まされてしまいました(笑)
面白かったです。
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融愛〜Melt Down〜
- 2007.
- 11.
- 04
- (Sun)
- 18:12
小説です。イラストは水名瀬雅良さんです。
重く痛々しいお話です。
辛く厳しい環境で、濃密な感情を育ててしまった不幸な兄弟の近親相姦モノです。
こちらの本は、数ヶ月前に一度読んだのですが、『蛇淫の血』を先日読んだら、沙野風結子さんつながりで、また読みかえしてみたいと思ったので読んでみました。
どんなお話かと言うと・・・
兄の海理(会社員、25歳)と弟の翼久(ホスト、23歳)は、幼い頃、父親の死と母親の育児放棄によって、貧しい暮らしを強いられ、そして、兄が高校1年の時には、いよいよ母親にも見捨てられてしまいます。
しかし、それでも母親を慕う兄の気持ちや、兄の学業継続の事を考えた弟は、自ら身体を売って学費を稼ぎ、兄の気持ちを考え、そのお金は、母親からの送金に見せかけて、大学まで入学させました。
やがて、弟は高校を卒業するとホストになり、まだ学生である兄の為に、家計を支えました。
そして、兄は無事に大学を卒業し、希望する会社へ入社する事ができました。そして、入社してまる2年が過ぎた時、兄は会社の先輩である時谷尚深(バイの男)に、交際して欲しいと告げられ、その一週間後、はっきりと断りの言葉を口にする前に、尚深にキスをされてしまいます。
そしてその事を、弟に覚られてしまうんです。
弟は、子供の頃から兄にはただならぬ感情を抱いており、兄の為だけに身を削ってここまで生きてきましたから、どんな些細な事でも察知してしまうんですね。
それで、その相手が男だったという事に激しい憤りを感じ、寝ぼけたフリをして、兄にキスをします。兄は、弟にキスをされた時の感触や感情が忘れられない自分がイヤで、尚深に誘われるまま尚深を家に上げたところ、いきなり押し倒されてしまいます。
すると、仕事に行っているはずの弟は家に居り、目撃した弟は逆上し、兄に負い目を負わせる為に、今まで時々振り込まれていたお金は、自分が身体で稼いだお金だった事を告白し、兄に罪の意識を植え付ける為に、その時に自分がどんな気持ちだったかを語り、兄の身体を好きにしてしまいます。それからというもの、弟は兄の身体を好きにして、そして尚深との関係は・・・?
というようなお話です。
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- 融愛 ~Melt Down~ (SHY NOVELS 183)
- 沙野風結子 水名瀬雅良
- 大洋図書 2007-06-28
- おすすめ平均
本物の兄弟だからこその究極愛。
沙野さんならではの実兄弟ものです☆
とてもメルティーです
by G-Tools , 2007/11/04
近親相姦って、どう考えても自分には理解し難いものなんですけれどね。
この二人のように、厳しい状況で、半ば二人きりの家族として生きてきてしまったら、それこそ、たくさんの感情を、しかも深くて濃密な感情をお互いに持ってしまったりするものなんでしょうかね?
理解は出来なくとも、この二人の間にある濃密な空気や、お互いに労わり与え合う感情は、感じる事が出来ました。
普通は、「自分が今ここに生きているのは親のおかげ」と感じるところを、この兄弟は長い間、お互いに支え合って来たので、お互いをお互いの分身のように感じてしまうのでしょう。
同じく実の(異父兄弟でした(-_-;))兄弟での近親相姦モノでは、先に読んだ松田美優さんの『赤い呪縛』があまりにもインパクトが強かったので、どうしてもこちらの『融愛〜Melt Down〜』の印象が薄くなってしまっています。私の中では。
でも、歪んでいて、優しくて甘い閉じた空間には酔ってしまいそうになりますね。
反面、二人には無邪気さを感じ、その無邪気さに対する怖さを感じました。
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