ネタバレ御免!煩悩の赴くままに読み漁った、
BL(ボーイズ・ラブ)本読書感想ブログです。

BL偏愛読書録

【Illustration】

JUMP!

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【ARCHIVES】

 2008年06月 

Benri-navi by myhurt

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ルールそのいち(完全版)

  1. この本の著作者 :
  2.  村上左知
  1. 2008.
  2. 06.
  3. 30
  4. (Mon)
  5. 14:26

村上左知さんのコミックです。
先日、『非常階段で逢いましょう』を読んで、良かった!と絶賛したところ、イサヲさんからこちらのコミックを紹介していただきましたので、購入してみました。

良かったです!萌えた!!
非常階段で逢いましょう』同様に[受]×[受]カップルですが、こちらはリバーシブル有りで、大変美味しいお話でした。
リバがお好きであれば、どうぞ!!

どんなお話かと言いますと・・・

高校生の理央がゲイクラブで知り合った意外な人物。それは同じクラスの塚本悦士。
超俺好みの悦士…だけどあいつも「受」だった――!!
「俺は男に抱かれるのが好きなんだ」なんて言われたら、もう付き合えないっ…。
だけど俺は、そんなお前に抱かれたい――。
(『ルールそのいち(完全版)』書籍カバーの内容紹介より引用しました)

・・・というようなお話です。

bk1で見る⇒
photo
ルールそのいち 完全版 (ニチブンコミックス)
村上左知
日本文芸社 2007-06-28
おすすめ平均 star
star受けリバ
star受同士カップル

by G-Tools , 2008/06/30

こちらの『ルールそのいち(完全版)』は、ビブロス版『ルールそのいち』と同人誌収録のその後の二人のお話を収録したコミックのようですね?
ビブロス版『ルールそのいち』の[受]×[受]カップルは、その後、同人誌ではリバーシブルカップルになっていたんですね・・・。
という事で、リバ好きには大変美味しい完全版♪

お目々クリクリの幼い感じの理央は、オトコマエな性格で真面目。
経験だけは豊富で大人っぽい悦士は、たぶん恋は初めてで、寂しがりやの甘えん坊。

ルールそのいちはまあ良いとして、その次のルールとかさ・・・そんな事口にしている時点でもう無理なんだってば(笑)という事が判らない初々しさがもう堪らんです。

この二人、絶妙なバランスのカップルですよねぇ・・・。
同級生だし同じ仔猫ちゃん同士という事で気負いが無くて、二人の関係を二人で一から築き上げるっていう感じが、とっても微笑ましくて良かったです。

この二人、ほんと、素直で可愛くていいや〜
なんて可愛いカップルなんだぁ!(´▽`)
甘えっこモードの悦士は、色っぽくて可愛くて萌えた!

スイッチかぁ・・・フフフ( ̄ー+ ̄)

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花がふってくる

  1. この本の著作者 :
  2.  崎谷はるひ
  3.  今市子
  1. 2008.
  2. 06.
  3. 28
  4. (Sat)
  5. 23:59

崎谷はるひさんの小説です。イラストは今市子さんです。
崎谷さんらしくないという噂と、今市子さんのイラストがピッタリ!という評判だったので購入してみました。

どんなお話かと言いますと・・・

大学助手の蓮実秋祐は、いとこの袴田涼嗣と同居している。
同い年のくせに、際限なく甘やかしてくる涼嗣に、秋祐は密かに恋をしていた。
近すぎる距離があたり前になっていた二人だったが、涼嗣が恋人・理名との結婚を決めたことから事態は大きく動き始める。
秋祐は涼嗣への想いにピリオドを打ち、離れる決心をするが――。
(『花がふってくる』書籍カバーの内容紹介より引用しました)

・・・というようなお話です。

bk1で見る⇒
photo
花がふってくる (DARIA BUNKO)
崎谷はるひ
フロンティアワークス 2008-05-13
おすすめ平均 star
star蛍と今市子さんのイラストで魅力アップ

by G-Tools , 2008/06/29

わりと楽しめました。面白かったです。

でも、私、どうして崎谷作品が苦手なのか、もうひとつの理由が、今回判っちゃったな。
(当然、全てが駄目なわけでは無くて、好きな作品もありますよ)
私、どうやら「依頼心が強い生活能力のない受け」と「有無を言わせず、いたれりつくせりの攻め」というのが、苦手みたいなんですよね。

はぁ〜、スッキリしたぁ!!

こちらのお話、その、「依頼心が強い生活能力のない受け」と「有無を言わせず、いたれりつくせりの攻め」パターンかと思われたのですが、微妙にちょっと違っていましたね。
その、「微妙にちょっと違う」部分が、細やかに丁寧に書かれていて、思わず納得のお話でした。

秋祐は、思ったより、図太くてしたたかで、けっこう好感が持てました。
早い時期に、自分の性癖に気が付いて認めてしまったからじゃないのかな?
そしてたぶん、涼嗣に面倒をみて貰わなくても、好きなように気ままに生きて行くようなタイプなんじゃないのかな?と思いました。

それにしても、涼嗣の鈍感さと無神経さには、びっくりですね。
特に、いよいよ結婚か!という頃になって、やっと秋祐の存在に気付くとはね・・・。
結婚しても一緒に同居する気でいたのかしら?と思うと、呆れて笑いがこぼれるくらいですよ。笑っちゃいました。
やっぱり、兄弟のように育つとそうなっちゃうのかなぁとか思ったけれども、それにしても無神経な話ですよね。

秋祐は、涼嗣とらぶらぶになっても、まだまだそっとため息をもらすような事がありそうな気がするよ。
いとこ同士で兄弟のように育った二人だから、秋祐は涼嗣の家族に対して、涼嗣を自分のものにしてしまった事に罪の意識があるだろうし、何よりも、秋祐は、いくら自分の性癖について腹を括っているとは言え、そんな自分を自分自身でちゃんと愛せていないような気がしたので、それをどの程度、あの鈍感男が理解しているのかなと。
そういう気持ちを理解して拭ってあげられるといいな。

だから、最後、澄さんの振る舞いにはジーンときちゃいました。
少しは秋祐も救われたんじゃないかなと思いました。

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うちのダーリン外国人

  1. この本の著作者 :
  2.  新也美樹
  1. 2008.
  2. 06.
  3. 27
  4. (Fri)
  5. 22:00

新也美樹さんのコミックです。
今や小学校の図書室(PTA用ですね)にもあるという、例の大ベストセラー書籍を彷彿させるようなタイトルです。
相変わらず無謀な方ですね(笑)

というわけで、内容も無謀。ぶっ飛んでいます。今更ですが。
キッツーいジョークも許せる方はどうぞ。
笑った!!

どんなお話かと言いますと・・・

「ケッコンシテクダサイ アサクサッ」
……浅草はどこですか?と俺は尋ねたはずだ。
なのに何故、俺は尋ねた相手に和風邸宅でもてなされ、そして今、エッチなご奉仕を受けているんだ――!?
英国からの旅行者・アレックスは、憧れの地・浅草を目指していたはずが、閑静な住宅街で迷子になってしまった。
前から歩いてきた一人の日本人男性に、英国で覚えてきたただ一つの日本語を繰り出すが、それは友人がイタズラで教えた間違った日本語!
しかし相手の彼は頬を染め、「はい」と答えた…?
勘違いだらけの国際BL婚ストーリー!
(『うちのダーリン外国人』書籍カバーの内容紹介より引用しました)

・・・というようなお話です。

bk1で見る⇒
photo
うちのダーリン外国人 (GUSH COMICS)
新也美樹
海王社 2008-06-10
おすすめ平均 star
star国際結婚♪

by G-Tools , 2008/06/27

新也美樹さんの魅力は、何と言ってもスピード感、ですかね?
あれよあれよという間に、主人公と一緒に、トンデモ空間へ巻き込まれて行く快感が堪らないのです。

さて、今回は、友人のパトリックにまんまと騙された為に、トンデモ空間へと巻き込まれてしまった英国人男性・アレックスのお話でした。

「ケッコンシテクダサイ アサクサッ」
もし、街で外国の方からこう言われたら、普通は悪いと思いながらも、ぶーっと吹き出しちゃうでしょう?悪い人は多いですからねぇ・・・何も知らないと思ってトンデモない嘘を教える人って居ますから。

が、しかし、ここで吹き出さずに真に受けちゃったのが、トンデモ空間の住人であるヨシフミお坊ちゃま。
突然のプロポーズを謹んでお受けしちゃったわけです。

当然、二人は言葉が通じないので、誤解は解けぬまま。

アレックスは、日本の文化に憧れる善良な若者なんですよね。
日本文化に関する知識を頭に入れて来たアレックスの勘違いや思い込みが、ますますアレックスを窮地へと追い込みます。

「据え膳食わぬは男の恥」←コレが更なる窮地へ(笑)

そしてヨシフミは、更に更にアレックスを愛の力で追い込んで行きます。
一途だし健気なんですよね・・・ヨシフミ。憎めない奴。

その、ヨシフミお坊ちゃまの側にはいつも執事の栗山が。
次から次へと、ヨシフミお坊ちゃまをフォローして行きます。

笑った!凄いよ!栗山さん。
(ちなみに、こちらの本のカバーを外すと、栗山の日記が。)

ところで、こちらの本には、パトリックカップルのお話も。
パトリック[受]は、アキバで出会った大斗[攻]に粘られ、お付き合いを始めていました。
パトリックは俺様なジコチュー男なのですが・・・大斗を振り回す振り回す。

どうやらこちらの本は、[受]に振り回される[攻]のお話だったようです。
ていうか、諸悪の根源はパトリックだよね?

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最後の三月

  1. この本の著作者 :
  2.  つくも号
  1. 2008.
  2. 06.
  3. 26
  4. (Thu)
  5. 23:53

つくも号さんのコミックです。短編集です。
今回のコミックは、概ねショタ系では無いらしいとの噂を耳にしたので、購入しました。
ショタは好きでは無いのですが、この方の描かれる絵がね・・・好きなんですよ。ずんぐりむっくり系で、骨格や筋肉でモコモコっとした絵なんですけれども、可愛くて色っぽいんです。

全体的に、ちょっと暗めで、切ない感じのお話が多いです。耽美系?

<収録作品>

ぐるぐるトランキライザー

大学生同級生CP
晴行は、誰に対しても気安く際どい軽口をたたくお調子者の康平の言動に、いちいち振り回されてしまう。康平の事が好きだから。
ある日、女の子と腕を組み楽しそうに歩いている康平を見かけるのだが・・・?

あなたに届く声

会社の先輩×後輩
高槻は、会社の先輩である遠野に片思い。
ある日、滅多に会社の飲み会には参加しないという遠野を、思い切って誘ったのだが・・・?

満つる月の下

書家×書生
書生の恒見は、尊敬し想いを寄せている先生が、いつもの場所でうたたねをしている時に、そっと触れてしまう。しかし、先生はその事を知っていて・・・?

うつしみの手

年下攻め、会社員CP
織田には、亮太という年下の恋人がいるが、少し距離をおいた付き合いをしている。大切なものは、いつも僕のてのひらから、なくなっていってしまうから。
ある日、亮太が事故にあい意識不明だという電話をもらい・・・?

欠けた鎖

瑛[受]には、年上の男の恋人がいるらしいが、いつもどこかに傷を負っている。
同僚のコンビニアルバイト店員の女の子に、DVでは?と心配されているのだが・・・?

窓辺で朝食
ホーム・スイートホーム

大学生の後輩×先輩
大学入試の時に、話しかけられてから気になっていた人(戸田)に、大学で再会した金江。
ある朝起きると、裸で戸田と同じベッドで寝ていて・・・?

最後の三月

何かを望んでる訳じゃなくて何かを失くすことなんて考えもしなくて
ずっと──ずっと今のままの毎日が続くと思ってた──
島から出るには、それなりに学力と資金が必要な状況。
島高の補欠も危ぶまれる成績の仁井は、ちょっと気になる存在の藤野と共に浜谷から勉強を教わることに。
そんな中、藤野は島外の高校に進学するという噂が──?
(『最後の三月』書籍カバーの内容紹介より引用しました)

最初、一読しただけでは、ん?という感じなのですが、読めば読むほどに味が出るんです。
雰囲気もあるし、濡れ場もエロくて良いのです。
収録作品中、「欠けた鎖」と「最後の三月」は、歪んだ愛情系で、暗めの作品でした。
他の作品も、静かでどこかに暗さがあったりで、雰囲気のあるお話が多かったです。

表題作「最後の三月」は、離島に住む中学生の男の子達のお話です。
喪失に次ぐ喪失?・・・いや・・・喪失して、そして重ねて突きつけられた、確実に訪れるであろう「喪失」に怒りを覚えて、その前に破壊しちゃった・・・というようなお話だと思いました。
が、しかし、作者さまの意図はちょっと違ったみたいですね(-_-;)私には読み取る事が出来ませんでした。たぶん、私には向いていないんだな・・・。
もの凄く痛々しいお話で、私は苦手です・・・こちらのお話。

特に好きだなーと思ったのは「あなたに届く声」「満つる月の下」「窓辺で朝食」「ホーム・スイートホーム」かな。

あなたに届く声」の、遠野は、同性に好意を持つ事について後ろ暗い気持ちを持っていると思えるんですよね。
しかし高槻は、明るくて自分の気持ちに素直で。こんな可愛いコ、放っておけないよね?
居酒屋のトイレで、声を抑えられない高槻に激萌え!

満つる月の下」は、古そうな日本家屋が、書家である先生の家。
畳、文机、格子の窓、月夜・・・と、静かで趣があって良かったです。
先生も優しそうだし、恒見も可愛いし、ほんのりあたたかいお話でした。
恒見の「せんせえっ・・・」ていうのに萌えた。いいな。これ(笑)

窓辺で朝食」「ホーム・スイートホーム」は、同じカップルのお話。
年上の色っぽくて少々オトコマエな[受]と年下ワンコ[攻]カップルです。
このお話は、暗さが無くてほのぼのとしたお話。らぶらぶです。
金江[攻]が、戸田[受]との最中に鼻血を吹いたり、戸田の湯上がりの色気にアテられて、さあ!これから飯だ!という時に欲情しちゃったりするんですよね(笑)
金江は可愛いし、戸田は色っぽくて包容力もあるし、とても美味しいカップルでした。

◆◇◆◇◆

ショタ風味が薄い仕上がりになっていたので、私としては大満足!
ええ・・・私は、かなりアサッテなファンだと。表題作は受け付けないし(-_-;)
だけど、大変美味しゅうございました。ご馳走様(*^-^)
ショタを求めて購入されたファンの皆様には、ゴメンナサイな内容だったのかしら?私にはちょっとわかりません。ごめんなさい。

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美男の達人

  1. この本の著作者 :
  2.  小林典雅
  3.  高峰顕
  1. 2008.
  2. 06.
  3. 25
  4. (Wed)
  5. 13:16

小林典雅さんの小説です。イラストは高峰顕さんです。
棒投げ橋で待ってて』ですっかりハマってしまったので、期待して待っていました。

笑った!!大満足!
喜劇ですね。三谷幸喜さんが書きそうな構造のお話でした。
笑いには、少々毒を含みますので、読み手を選ぶのかもしれません。
新也美樹さんがお好きであれば、ぜんぜんOK!

どんなお話かと言いますと・・・

淑女の皆さん、ごきげんよう。美男塾塾頭の箭内です。
美男塾――それはイケメン養成所もしくはモテない男救済機関。
「すべての男性に素敵な恋を!」と、日々悩める子羊を導いているわけですが、このたび少し面白いことが起こりました。
一見モテるはずの爽やかな好青年(郵便局勤務)が説明会を経て入塾したのですが、どうやらうちの講師に一目惚れしたらしく、しかもその相手があの猫かぶり!
当塾の有用性が実証される瞬間です、ぜひその目でお確かめください!
(『美男の達人』書籍カバーの内容紹介より引用しました)

・・・というようなお話です。

こちらのお話、女性にモテる為の美男塾講義と共に、お話が進行して行きます。
メインは美男塾講義で、講義と講義の合い間に、講師と塾生や塾生同士等の人間模様を挟んで進行して行くので、お話の内容は概ね「美男塾」の講義内容になっています。

この美男塾の講義が笑えました。
女性だったら、ニヤニヤしちゃうんじゃないかなー?
世間一般のありがちな男性像をバッサリと斬り捨て、まさに女性に都合の良い内容ばかりで、言いたい放題です(笑)

その上、この、女性にモテる為の講義を特に真剣に聴いている奴らは、男相手に恋愛感情を抱いているというのも笑えます。
しかも、その事実にいち早く気付いたのは、塾頭の箭内なのですが、あろう事か、箭内までもがこの男×男の流れに参入してしまうんですよね。

講師の夏秋[受]にひと目惚れをしてしまった、爽やか系イケメン上遠野[攻]は、乙女モードを密かに隠し持っているのですが、恋をして頻繁にスイッチが入るようになってしまって、可愛かったです。
物腰が柔らかく笑顔の素敵な夏秋は、実は、相手には容赦無くミもフタもない言い方をする男で、その豹変ぶりにはド肝を抜かれました(笑)
しかも、この男、結婚に失敗した過去があり恋愛には後ろ向き。知識はあってもそうそう上手くは行かないという、講師としては皮肉な秘密ですね(-_-;)

ま、そんなこんなで、結局は上遠野の粘り勝ちだったのかなぁという結末で、BLとしては物足りなさが少々残るものの、乙女な攻めとオトコマエ受けの好みのカップルだったので、その辺りはそこそこ楽しめました。
それよりも何よりも、面白可笑しいお話だったので、大満足でした。

脇の下大サービス・・・楽しそうだ(笑)子供は可愛いな。

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エス(全4冊)

  1. この本の著作者 :
  2.  英田サキ
  3.  奈良千春
  1. 2008.
  2. 06.
  3. 20
  4. (Fri)
  5. 00:00

英田サキさんの小説です。イラストは奈良千春さんです。
数ヶ月前に読んだのです。本屋で全て揃っているのを発見!
良い機会だと思ったので、購入してみました。

面白かったです!!
おかげで、次々と読んでしまって、感想を書くのは後回しになっちゃいました。

どんなお話かと言いますと・・・

エス
警視庁組織犯罪対策第五課、通称「組対五課」の刑事である椎葉は、拳銃の密売情報を得る、言わば拳銃押収のスペシャリストだ。
その捜査方法はエス(スパイ) と呼ばれる協力者を使った情報収集活動に重点がおかれている。
椎葉は新宿の武闘派暴力団・松倉組に籍をおく男を情報提供者として工作している。
ある日、寝起きの椎葉に一本の不明な電話がかかってくる。おまえのエスに気をつけろ、と。
劣情と矜持、孤独が交錯する男たちの物語!!
(『エス』書籍裏の内容紹介より引用しました)
エス 咬痕
大物ヤクザである宗近をエスとし、自分の身体を餌に情報を得る椎葉に、ある日、上司から命令が下った。
それは同僚の刑事である永倉の援護をするというものだった!
刑事とエス。それは運命を共有する関係でありながら、決して相容れない存在でもある。
孤独に生きる男たちの歪で鮮烈な愛の物語!!
(『エス 咬痕』書籍裏の内容紹介より引用しました)
エス 裂罅
大物ヤクザでありながら椎葉のエスである宗近。
宗近に特別な感情を持っていることを意識しつつも、刑事というポジションを選んだ椎葉。
互いを想いながらも、ふたりはエスと刑事という関係を守ることを誓っていた。
そんなある日、椎葉の前に現れた謎の青年・クロによって、すべてが狂い始める!
罪と罰。そして贖われるべきものとは?
(『エス 裂罅』書籍裏の内容紹介より引用しました)
エス 残光
ある日、大物ヤクザであり椎葉のエスでもある宗近が何者かの銃によって倒れた。
宗近を守るため、ある決意のもと宗近から離れた椎葉は、五堂によってい深い闇を知る。
複雑に絡まり合う過去と因縁。錯綜する憎しみと愛。
奪われた者は何で憎しみを忘れ、奪った者は何で赦しを得るのか。この闘いに意味はあるのか?
闇の中でもがき続けた男たちの鎮魂曲!
(『エス 残光』書籍裏の内容紹介より引用しました)

・・・というようなお話です。

「ヤクザとデカ、まるでロミオとジュリエットじゃないか。」
とは、椎葉の因縁の相手、五堂が、宗近と椎葉を指して言った言葉。

まさに、そんなカップルだなぁと思いました。
椎葉は紛れも無くヒロイン。

刑事と経済ヤクザ。刑事とエス(情報屋)。
それ以上の関係であってはならない関係なのに、その関係には強い信頼関係が無くては成り立たないのですよね。
理解はしても同調は許されない。

「どこまで身体を開けばいい?どこまで心を許せばいい?」

宗近との関係は常にその迷いが付き纏って行きます。
それは、椎葉が宗近に惹かれてしまったからなのですが。
そういう椎葉の葛藤が延々と綴られているお話でしたね。
特に『エス 咬痕』では、椎葉の不安が最高潮に。
エス 裂罅』では、今度は宗近が椎葉の手を放そうとします。
宗近もまた椎葉との関係に悩むんです。

こちらのお話は、椎葉の空虚さっていうのかな・・・それと、危うさ?かな。
危うさにハラハラさせられて、それが痛々しくて、最初から最後まで、目が離せませんでした。
それから、憎しみだけで歩いてきた椎葉が、真犯人を突き止めたらいったいどうするのか?その後、椎葉はどうなるのか?という、強い興味もあり、読み出したら止まらなくまっちゃいましたね。

空虚さというのは・・・喪失感とか組織に対しての諦め。そして、椎葉から憎しみとか執念を取ったら何も残らないだろうと思えてしまうので、感じるのかもしれません。

椎葉は、本来は甘ったれで脆い男だと思うんですよね。
だから、愛する者を奪われてポッキリ折れちゃった。
愛する者を銃で奪われ、信じていたものにも裏切られたという想い、後に残ったのは強い憎しみ。
その強い憎しみが、がむしゃらに椎葉の足を前へ前へと歩かせるんです。

空虚な心と、それでも諦められない、自分がいつかやる!という執念。
そのせめぎ合いで激しく揺れている感じがしました。
そのせめぎ合いが激しければ激しいほど、生まれてくる自棄な雰囲気も、椎葉の危うさのひとつなのかな。

椎葉のエスとなった宗近も、その驚くような自暴自棄っぷりを最初は強い開き直りと受け取ったようなのですが、後にはその危うさに目が離せなくなったのではないか?と感じました。
だってねぇ・・・椎葉の強気なセリフも態度も、どう見ても、小型犬の威嚇にしか見えなかったよ。私には。何度も言うけれども痛々しすぎる。

宗近はいい男でした。
彼こそ、価値観に揺るぎの無い強い男でしたね。
彼と出会ったからこそ、椎葉はここまで来れたんじゃないかと思わされました。
傲岸不遜な態度をとりながらも、椎葉の立場や気持ちを考えて精一杯の事をして陰で椎葉を支えて。

読み終えてみると・・・
何だかひどく甘いお話だったなぁと思いました。
そして、意外にも乙女チック。
五堂の最期と言い、その後と言い、宗近は格好良すぎ。
宗近は、お姫様を汚さぬように守り、お姫様を導く王子様ですね。
ハードボイルドかと思いきや、甘々のラブロマンスでした。ご馳走様。

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遊覧船

  1. この本の著作者 :
  2.  藤たまき
  1. 2008.
  2. 06.
  3. 18
  4. (Wed)
  5. 10:41

藤たまきさんのコミックです。
乗り物好き(?)で旅好きな私の心をくすぐるタイトルだったのと、何かとても評判が良いらしいというので、購入してみました。
藤たまきさんのコミックを購入するのは、『アタ』以来です。
私の中では、何か上質で繊細なお話を描く方、というイメージがあります。

噂に違わず、良かったです!!
あたたか〜いお話でした。

どんなお話かと言いますと・・・

遊覧船乗り場の売店でバイトをする日和は、物書きの間宮のことが気になっていた。
間宮は何故か大変気前がよく、日和に事あるごとに高額な駄賃をくれる。
それはふたりが初めて寝た日もそうだった。
日和は激怒するが、実は間宮はお金でしか愛を得る術を知らない人で……。
表題シリーズ四篇を収録。日和と間宮のプレシャス・デイズ!
(『遊覧船』書籍カバーの内容紹介より引用しました)

・・・というようなお話です。

bk1で見る⇒
photo
遊覧船 (ディアプラスコミックス)
藤たまき
新書館 2008-05-30
おすすめ平均 star
star何度も読み返したくなる作品

by G-Tools , 2008/06/18

確実で確かな確証を得る為に、お金を使う間宮。
それは、大切であれば大切なほど高額に。
「やさしいものははかない」という記憶と失う不安。
不安が大きければ大きいほど、お金を払って得ることに躍起になる。

「金や物は欲しくないんだ。あなたが好きだから」
金品を貰ってしまうと、自分が差し出すものの意味が変わってしまうと、金品を拒み続ける日和。

いやいや・・・どこまで行ってもすれ違いです。
日和のもどかしさが、そのまんま読者のもどかしさに。
もどかしくてもどかしくて、もうどうしてくれよう!という感じです。

金品を徹底的に拒み続ける日和が、必要にせまられて間宮の為に買い物をするのですが・・・その品物を贈られた事を、間宮がものすごく喜ぶんですよね。
そんな間宮を目の当たりにして、日和は今までの自分の行為について胸を痛めます。

日和は、優しくて純粋な良い子で・・・そんな彼だからこそ悩む姿が愛しくて、思わずギュっとしたくなりました。
日和の素直さが可愛くて可愛くて。
もー、間宮ってバカだー。

しかし、間宮のそのお金の使い方については、特殊な生い立ちのせいで、半ばトラウマのようなものでもあるので、なんとも切ない話なんですよね。
大富豪であったために、人にいちばん効き目がある(-_-;)お金を使う事が出来たんでしょう。その事で、確かな手応えを手に入れてしまったから。
そして、お金以外で出来た絆を、絆として強いものになる前に失ってしまったから。
間宮も、お金以外で出来た絆を感じられるようになるといいな。

「何も欲しがらない彼を繋ぎ止める術を僕は持たないんだ」
とか言いながら、日和に会いたくて会いたくて、夜中に何も贈る物も持たずに日和に会いに行ったり、復学して寮に入った日和に会いに行く間宮が可愛いです。
そんな間宮だから、日和は贈り物なんか貰わなくても、幸せになれたり絆を感じたりする事ができるのにね。

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ergo Vol.5〜木原音瀬セレクション〜

  1. この本の著作者 :
  2.  木原音瀬
  3.  大竹とも
  4.  禾田みちる
  5.  天野瑰
  6.  深井結己
  7.  宮本佳野
  8.  松尾マアタ
  9.  草間さかえ
  10.  日高ショーコ
  1. 2008.
  2. 06.
  3. 17
  4. (Tue)
  5. 21:43

一冊まるごと木原音瀬さん原作のコミック雑誌のVol.5です。
いよいよ最終刊となりました。

今回の、ショートストーリー付きポストカードは、『ROSE GARDEN』でした。
ショートストーリーは、番外編ですね。

<内容紹介>

『さようなら、と君は手を振った』深井結己
『恋について』大竹とも
『The end of youth(あいの、うた)』宮本佳野
『リベット』天野瑰
『ROSE GARDEN』禾田みちる
『12hours』木原音瀬 イラスト:松尾マアタ
『はしやすめ寸劇』草間さかえ
『美しいこと』日高ショーコ

いよいよ最終刊となりました。
なぜか、今回だけ『美しいこと』から日高ショーコさんのショートコミックが掲載されていました。なぜ?

さあ!全部揃ったので通して読むぞ!
そして、掲載されていた、小説の再読解禁じゃ!
一番最初は、『ROSE GARDEN』が読みたいな。
次は『The end of youth(あいの、うた)』かな。

木原音瀬さんの連載の小説『12hours』の最終回は、一回目に登場した自殺未遂の患者さん本人のお話で、きれいに最初のお話と繋がってエンドでした。
う〜ん・・・少し微妙な話だったな・・・。

草間さかえさんの『はしやすめ寸劇』は・・・・ぐっと来ました。
ていうかね・・・箱と檻は、あの「夏休み」の話を考えただけで涙が出ちゃうんで、未だに読み返せないんですよね(-_-;)
初めて通して読んだ直後は5回ぐらい読み返したのに。
(原作読んだだけで、見る勇気が出ないアニメ『火垂の墓』のようなもんですわ)

Vol.5の応募者抽選プレゼントは、『牛泥棒』のサイン本です。
サインは、木原音瀬さんと、『牛泥棒』ドラマCD出演の声優さん3名です。

そして・・・
ergo限定小冊子全員サービスの作品が決まりました。
『ROSE GARDEN』と『牛泥棒』の2本立てに決定されたようです。
これは、応募しようかな。楽しみだぁ〜!

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非常階段で逢いましょう

  1. この本の著作者 :
  2.  村上左知
  1. 2008.
  2. 06.
  3. 16
  4. (Mon)
  5. 22:32

村上左知さんのコミックです。
こちらのコミックは、本屋で妙なオーラを感じてはいたものの、購入せずにやり過ごしていたのですが、他の方々のレビューを拝見するうちに、遂に我慢できずに購入と相成りました。

良かったです!!
ていうか、何!?この可愛さは!
悶え死ぬかと思ったよ!

どんなお話かと言いますと・・・

ゲイで受(ネコ)で趣味は料理…を人に食わすこと。
我ながらいいヨメになると思ってる俺だけど、最近気になるヤツは…
…やっぱりどーみても受(ネコ)。
だけど可愛くてケナゲなアイツを放っておけなくて、いつのまにやら俺ってば、抱きたいとか思ってる――。
左知ワールド全開の、ぐるぐるトライアングル・ラブ!!
(『非常階段で逢いましょう』書籍カバーの内容紹介より引用しました)

・・・というようなお話です。

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photo
非常階段で逢いましょう (ニチブンコミックス)
村上左知
日本文芸社 2008-03-28

by G-Tools , 2008/06/16

ネコ同士って、いったいどうなのよ!?という素朴な興味から、あの表紙イラストのギャグですか!?みたいな百合っぽいカップルが妙に可愛くて、ずっと心惹かれておりました(笑)
もう、すっごく可愛かったです(´▽`)
こんなカップルに萌える日が来ようとは、思ってもみませんでした。

安積が、朋記をかまい始めたのは、兄のような、もしくは、同じ属性の同胞的な気持ちだったのかな?と思いましたが、あれあれ〜?と思っているうちに、気持ちが変化して行き・・・無理なく自然で面白いなぁと思いました。
朋記のほうも、最初は他の男に片思いで、かなり思いつめている感じでしたが、こちらも何時の間にやら〜(笑)

濡れ場も良かったです。
ネコと言っても朋記はバージンだし、安積はチェリーだし。
お互い初めてだしネコ同士という事で、それぞれの戸惑いを気遣って労わりあっているんですよね。
優しい空気が漂っていて、良かったです。

[攻]×[攻]だと、そうとなったら、惚れたほうが負けよ!とばかりにワリと潔く簡単にコトが運ぶと思うのでアレですが、[受]×[受]って何か妙にエロいですね・・・え?そう思うのは私だけですか?

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春夢楼に咲く華は

  1. この本の著作者 :
  2.  毬谷まり
  3.  御園えりい
  1. 2008.
  2. 06.
  3. 14
  4. (Sat)
  5. 16:35

毬谷まりさんの小説です。イラストは御園えりいさんです。
たまに、遊郭モノでも読んでみようかな?と思い、本屋で衝動買いした本です。
わりと最近購入した本なのですが、積ん読本と化していた本で、やっと読みました。

わりと面白かったです。再会モノです。
ヒネりを効かせたストーリーですが、あまり湿っぽくなくアッサリとしたお話だと思いました。

どんなお話かと言いますと・・・

吉原一の花魁と評される『春夢楼』の華王の元へ、かつての想い人であり姉の元婚約者・日下部慎一が訪れる。
七年ぶりの再会に今でも華王を弟として案じ、身請けを申し出る慎一。
しかし、娼妓として男に抱かれることを過去への贖罪とする華王は慎一を拒絶する。
そして慎一を諦めさせるため、華王は彼の目の前で書生・山村に抱かれるのだが…。
いつしか三人はほの暗い欲望を滾らせ、淫らな狂気を共有していき…。
愛憎渦巻く遊郭絵巻!
(『春夢楼に咲く華は』書籍裏の内容紹介より引用しました)

・・・というようなお話です。

遊郭モノを読む楽しみは、お約束の、運命に翻弄されるとか、人情話とか?
再会モノも多いし、私は読んだ事は無いですけれども、玉の輿みたいなお話もあるんじゃないかと。
あとは・・・濡れ場を古い言い回しで楽しむ、とか?
(これは、私だけ?(-_-;)けっこうコレが楽しみの一つなんですよねー。作者のセンスが問われる場面でもあると思うので、たぶん、チカラが入っていると思われますし。)

私はそれほど遊郭モノが好きなわけでは無いのですが、あまり読まない理由は、主人公がいかにもヒロインという感じで、それがかなり女クサく感じる事が多いからなんですよね。なんだか駄目なんですよー[受]が女クサいのは。
イラストのせいもあると思うんですけれども。男と言えども花魁ですから、女装(?)していますし。

華王は、罪を背負って生きているんですけれども、それが何なのか気になって最後まで読ませられてしまったという感じですか?(-_-;)
それに、アッサリした雰囲気のお話でしたね。
それなのに、面白かった!と思えました。

これでもか!これでもか!というような、数奇な運命に翻弄される・・・とか、いかにもなお涙頂戴で「さあ、泣いてください」みたいなわざとらしさも無くて、読みやすくて好感が持てました。
そして、華王は、けっこうなオトコマエで良かったです!
世を儚むわけでも無く、運命を呪うわけでも無く、自分の人生はちゃんと自分で引き受ける覚悟があるんですよね。
多少は自虐的ではあるんですけれども、過剰ではありません。
悲劇のヒロイン的なお話では無かったせいもあるんでしょうね。

さてさて・・・

こちらのお話は、少しヒネりを効かせたストーリーになっているのかもしれません。
お決まりの「お約束」が少ないんですよね。
例えば・・・娼妓と客として再会して、娼妓は泣く泣く娼妓としての仕事をする・・・とか、身請けされてハッピーエンド、とか。
(ここに萌えがある人には、少々残念なお話かもしれません。)
そもそも華王は、泣く泣く娼妓になったわけでも無いですし。
再会モノとして考えた場合は、まあ・・・ありがちなお話だったかも?

萌えドコロは、やはり、視姦プレイですかね?
私はそれほどこちらには萌えは無いのですが、この行為が後の出来事に繋がって行くという、重要なポイントとして生かされていて、こういう作者のバランス感覚に感心しました。
そして、全体的に、Mっぽいお話かもしれないです。

それにしても・・・
華王の想い人であった日下部、この二人が出会った時、10歳と17歳ですよ!
日下部はロリコン?いやいや・・・ショタ?実は危ない奴なんじゃ・・・
しかも・・・華王の姉をダシに使うとは。女性にとっては許せない奴だったかも?

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恋愛犯〜LOVE HOLIC〜

  1. この本の著作者 :
  2.  凪良ゆう
  3.  サクラサクヤ
  1. 2008.
  2. 06.
  3. 13
  4. (Fri)
  5. 00:13

凪良ゆうさんの小説です。イラストはサクラサクヤさんです。
こちらも、積ん読本と化していた本です。やっと読みました。

面白かったです!!

どんなお話かと言いますと・・・

季節が夏に向かうとある日、日永望は街中で高校時代のクラスメイト、勢田春人を偶然に見かけた。
声をかけた瞬間、勢田は歩道橋から落下し、なんと記憶を失ってしまう。
そんな勢田を日永は自分のマンションへ引き取るが、なぜか彼の過去を説明しようとしない。
実は日永には、勢田をストーカーしたという過去があったのだ。
歪んだ過去を封印したまま、2人の奇妙な同居生活が始まったのだが……!?
罪にも似た妄執は、はたして本当の愛となり得るのだろうか?
(『恋愛犯』書籍裏の内容紹介より引用しました)

・・・というようなお話です。

すっごく切ない話で、泣けました。やばい。
犯罪なのにー。
本当は、怖い話?気持ち悪い話?なんですかね?
[受]の立場に立って、または、[受]の親の立場にたって読むと、そう感じるような気がします。

こちらのお話は、日永[攻]側から書かれたお話です。
だから、日永の生い立ちや、勢田に対するストーカー行為をして捕まるまでの心情や、その後の勢田に対する気持ちなどが、事細かに語られています。

日永は、少し変わった男なのですが、窮屈で厳格な家庭に育ちそのせいで歪んでしまった、というよりも、自閉症とかアスペルガーの人に近いのかも?と思いました。
日永の思考は、単純で素直なゆえに、他人の複雑な情緒や言い回しが理解できず、それが他人との摩擦を生んでしまうんですね。
そして、単純で素直なので悪意というものも持ちあわせていません。

日永は、そんな自分の性格をよく把握していて。
社会生活で摩擦が無いように生きて行く為には、してはいけない事、しないほうが良い事、などが多いんですよね。
勢田の事も、沢山の人に迷惑をかけたし、そんな自分も怖く思えて、会いたくても、4年間ずっと我慢してきたんですよね。
だから、他人から見ると、ものすごく孤独なように思えて切なく思ってしまうのです。

「好き」という感情から派生する感情?見ていたい、話をしたい、ずっと側にいたい、喜ばせたい・・・それはやっぱりだんだんエスカレートして行くと思うんですよね。
エスカレートして行くのが怖い、その気持ちを抑えられなかったらどうしよう、そういう自分の怖さを、日永は感じているんです。

それなのに、日永は、過ちを犯してしまいます。
そして、もの凄く後悔するんですよね。
日永は、駄犬ですね。
一所懸命頑張るんだけれども、時々、自分で出した「待て!」が出来ないんです。
そして、ご主人様(勢田)が、喜ぶ事は何だってしたい。
でも、その事を申し訳なく思う勢田の複雑な心中は理解しきれなくて、勢田に遠慮されると「失敗だったのかな?」と思ってすぐにシュンとなっちゃったり。
だからなのかな?なんだかやけに好感が持てちゃったりするんですよ。困るよ!!
そして、この同居生活は、日永にとっては、初めてと言っていいほど他人と深く関わって行く事になったので、いろいろな戸惑いが生じて、浮いたり沈んだりで、それでも、一所懸命勢田の事を考えて、我慢したり反省したりするんです。
そんな日永が、もう、可愛いやら切ないやら・・・。

勢田は、明るくて気の優しい男なんですよ。
少し変わった男である日永をも、特別視していなくて、たぶん、日永の本質を見抜いていたように思いました。
だからなのかな?酷い事をされたのにも拘らず「もう、絶対に嫌な事はしないから」という日永の元へ帰って来ます。
その上、蛇の生殺し状態の日永を可哀相だと言うんですよね。

勢田が記憶喪失になって、日永が勢田と暮らした夢のような日々は、反面、卑劣な手段をとって得た日々であったので、全てが明らかになる日に怯えて暮らす日々でもありました。
自分が犯した罪、自分の過去を明らかにしなかった事、それから、夢のような日々を勢田が忘れてしまうという事。

「竜宮城に行った浦島太郎って、こんな気持ちだったのかな・・・」
(この言葉は、玉手箱を開けてしまってからの心情を察した言葉ですよね)

その、夢のような日々は、日永の想いが叶った頃に終りを迎えます。
でも、こちらのお話は、ハッピーエンドなんですよね。

勢田は、確かに嫌な目に遭って来たはずなのに、自分の為に一所懸命になる日永の事が、可愛くなってしまったのかもしれないなぁと思いました。
きっと、日永は、勢田を通して、もっとマシな社会生活が送れるようになるんじゃないのかな?そして、勢田ならちゃんと日永には「待て!」が出せるんじゃないかと。そうだといいな・・・。

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したたかに誘惑

  1. この本の著作者 :
  2.  あすま理彩
  3.  石原理
  1. 2008.
  2. 06.
  3. 11
  4. (Wed)
  5. 15:07

あすま理彩さんの小説です。イラストは石原理さんです。
えらいこと長らく放置しておりましたが、やっと読みました。
んもー、ほんと、買いすぎなのよ(-_-;)
しかもこちらは、書店で引力に負けて購入。

こちらの本は、「したたかに誘惑」と「艶やかに征服」に分かれており、それぞれタイプの違う別なカップルのお話となっておりました。
えーと・・・やおい?(-_-;)
やおいだね?と思って読むと、けっこう美味しいんじゃないかな?と思います。
萌えが合えば、ですけれども。

どんなお話かと言いますと・・・

新聞記者の安藤大毅がスクープを狙う相手、それは誰もが見惚れる美貌のエリート官僚・広重東吾だった!
不正を暴くために接近する大毅。
ところが東吾は、悪びれるどころか淫靡な眼差しで大毅を妖しく誘い始める。
甘い吐息と上目遣い、外見とは裏腹の淫らすぎるベッドでの東吾に、大毅はどんどん嵌っていき――!
エッチ満載♥表題作に加え、同僚のエリート官僚を傲慢に奪い尽くす熱愛「艶やかに征服」も収録したアダルトラブ!!
(『したたかに誘惑』書籍裏の内容紹介より引用しました)

・・・というようなお話です。

石原理さんのイラストと、強気で美人な[受]に惹かれて購入しました。はい。
ええ、書籍裏のアオリにすっかり煽られましたとも!(笑)

表題作「したたかに誘惑」は、そりゃあもう、強気で美人な[受]で、かなり美味しくいただきましたです。好みです。
[攻]は、負けず嫌いのわりには、マヌケなへなちょこ野郎なんですけれどもね。
そんな奴なので、[受]のワナに嵌り、すっかり美味しく食われちゃっています。
でも、へなちょこ野郎の、情に厚い所に惹かれちゃったんだろうなぁ。
二人は同い年なんですけれども、対等というか友達という感じの、その、同い年感が良く出ていて、その辺りにも私の萌えが。

艶やかに征服」は・・・・「強引に征服」ってタイトルの方が良かったんじゃないの?って思ったほど(笑)
[受]は、クールな外見とは裏腹に、かなり乙女だったかな。
[攻]の猛禽ぶりは、そりゃあもう凄かったです。
仕事はそっち除けという感じですね。[受]は仕事に出られるような体調では無く、[攻]にボロボロにされていました。
したがって、こちらのお話の濡れ場ページ比率は異常に高かったです。
(ていうか、ストーリー上、[攻]は事がハッキリするまで、[受]を職場に行かせたくなかったんだろうなぁ)
かなり嬲られていた[受]ですが、[受]は[攻]の事をずっと想っていたので、それほど可哀相では無いような?(-_-;)このような結果になれば、[受]は大喜びでしょう。それにしても[受]はちょっと鈍いんじゃあ・・・?

そんなわけで、けっこう美味しかったです。ご馳走様(*^-^)

しかしですねぇ・・・何と言うのかな?全てにおいて出来すぎた話、とでも言いましょうか、何もかも都合良くきれいにお膳立てされていて、「さあ!召し上がれ!」というようなお話だったです(笑)
たぶん、深い事は考えずに、萌えだけで読む、というのが正解なのでしょうね。

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