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BL偏愛読書録

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のらいぬ

  1. この本の著作者 :
  2.  菱沢九月
  3.  石原理
  1. 2007.
  2. 10.
  3. 31
  4. (Wed)
  5. 10:11

小説です。イラストは石原理さん。
日曜日に行った古本屋さんの棚に、ひっそりと佇んでいたので連れて帰って来ました。
珍しいな。古本屋に出ているのを見た事が無かった本です。

幼馴染で同級生CP、痛々しくって愛しい男の子達のお話でした。
石原理さんのイラストがピタ!っとはまって良かったです。

どんなお話かというと・・・

幼馴染で同級生の岩浅[攻]と高津[受]。
子供は親を選べません。しかも、子供故に親を捨てる事も出来ず、息苦しい毎日を、右から左へ遣り過ごして、二人で寄り添うようにして、なんとか暮らしています。
しかし、胸の内に溜まって行く「遣る瀬無さ」は、捌け口を求めてもがき苦しみます。

岩浅は、自分よりも過酷な状況にあり、他に友人も作らず、内へ内へと溜め込むタイプの高津が、いつか壊れてしまうのでは?と気が気では無く、彼といつも一緒に行動して気を配っていました。
そして、その「遣る瀬無さ」の捌け口に、「暴力で発散する事」と「セックス」を、高津に与えます。
岩浅はいつも側に居て、殴り合いの相手にもなり、外で喧嘩をする際には、高津がやりすぎないように見守り、また、高津が暴力でも発散しきれなかったぶんを、女性を抱く事が出来ない高津の為に、セックスの相手をしてやります。
岩浅は、高津を可愛がり、高津に懐かれる事で、息苦しい毎日を癒しています。
二人はそんな濃密な間柄です。

そんなある日、岩浅は、高津が手懐けて可愛がっていた、のら犬の存在を知ります。
高津の事は何でも知っていて、高津の心の拠り所は自分しかいないと思っていた岩浅は、愕然とします。
そして、その犬をめぐって、今まで発散させてきた暴力が暴力を呼び、大事になり、二人の関係は・・・?

・・・というようなお話です。

photo
のらいぬ
菱沢九月 石原理
大洋図書 2004-09-30
おすすめ平均 star
starラブはどこに

by G-Tools , 2007/10/31


痛々しくて少し重苦しいお話です。
しかし、私は好きですね。この小説。
私は、ただただ、この子達を愛しく思いました。

高津はねぇ・・・頼るだけで愛してはくれない、精神を病んだお母さんを持て余しつつも愛しているんです。
高津の逃れられない「生き辛さ」の根源はそれだというのに、どうにもならない。親子だから。

ところで。高津は襲い受けなんです。
岩浅は、自傷行為のような高津のやり方に、毎度、胸を痛めます。
男同士のその行為はいろいろ面倒だ・・・と思いつつも、そういう高津を受け止めてやる岩浅(攻めだけどさ)の思いが切ないです。
こういう濃密な関係って、男同士ならではじゃないですか?
そう思うのは、乙女(ていうか、腐女子?)の浪漫なんでしょうか?

それにしても、ほんと、痛々しくて、読んでいるこちらも胸が痛かったです。

でもね、犬がらみの一件で、二人は、お互いの関係についての認識を新たにするんです。
そして、暴力は暴力を呼び、大きくなって必ず自分のもとへ返って来るという事も認識します。

で、お互いを癒すように、甘い甘〜いセックスをするんです。
宥め合って癒し合って、何事も無く、早く大人になれるといいなぁと、私は願わずにはいられませんでした。

はぁ〜、やっぱ、菱沢九月さん、好きだわ。

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