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どっちにしても俺のもの
- 2008.
- 05.
- 12
- (Mon)
- 15:51
久我有加さんの小説です。イラストは夏目イサクさんです。
ぐはーっ。読み終わってみるとすっごく切ないお話でした。
こちらの本は、「どっちにしても俺のもの」と「どっちにしても君のもの」という雑誌掲載ぶんと、書き下ろし「どっちにしても同じこと」の、3編に分かれていています。
書き下ろしの「どっちにしても同じこと」は、出会ってから10年後の二人のお話です。
どんなお話かと言いますと・・・
心機一転、関東から関西の大学に入学したものの、言葉やノリの違いに馴染めずにいた保英。
そんな保英に率先して絡んでくるのが、顔もいい家柄もいい、おまけにしゃべりも面白い、自他ともに認めるモテ男の瀬良だ。
きつい関西弁で容赦なくツッこんでくるくせに、自分に向かって「好き」を連発する瀬良に振り回される毎日を過ごすうち、保英は瀬良の妙な色気に当てられ始め……!?標準語×関西弁カップル登場!!
(『どっちにしても俺のもの』書籍裏の内容紹介より引用しました)・・・というようなお話です。
なんだかなぁ・・・最初は、瀬良[受]ってちょっと好きになれなくて。
え、だってね、あんなふうに「好き〜」って、思わせぶりな態度で男の子を、蜘蛛の巣にだんだん絡めとって行く女の子って、周りでよく見かけるでしょう?「あ、またやってるよ〜、あの子」みたいなね。
そんな女の子に似ているような感じがしたんです。
だから、瀬良は、久我有加さんらしくない登場人物だなーと、眉間にシワを寄せつつ読んでいました。しばらくは。
そして、やがて二人がらぶらぶになって行くと・・・
瀬良の、男を惑わす悪女のような振る舞いに唖然とし、襲い受けっぷりを萌え萌えで楽しみつつも(笑)保英[攻]に同情し首をひねるという感じで。
それがですね、こちらのお話の最後の方で、瀬良の悪女(?)のような振る舞いのワケが明らかになるのです。
ぐはーっ、これが切ない!切ないよ!
保英を、正攻法では無いやり方で手に入れ、身体を使ってめろめろに・・・というのには、ある意図があったんですね。
なんだか、やりきれない気持ちになっちゃいました(涙)
書き下ろしの「どっちにしても同じこと」は、良かったです!
瀬良の臆病な心を知った保英が、長い年月をかけ、今度は瀬良をめろめろに(笑)
瀬良を不安にさせたくなくて、いつも瀬良と正面から向き合う、強くなった保英と、保英の本気を見せ続けられて、固い鎧がだんだん解けて行った瀬良の様子が、良かったです。
そんなわけで、読み終わってみると、やっぱり、久我有加さん好きだ〜!という感想なわけで。
そして、こちらのお話は、今までに無い、一粒で二度美味しいお話だと思いました。
毒を含んでいましたね。その毒が、読み終えてみるといい感じで楽しめたと言いますか。
しかも、その毒が上手に浄化されたお話になっていて、それが、やっぱり久我さんらしいなぁと思いました。
えー、久我有加さん的濡れ場って、エロくないと言いますか・・・。いや、けっして悪い意味では無く、良い意味で。
それは、何か、あたたかくて幸せイッパイでご馳走様♪という感じ?
それが、今回のお話では、あからさまなエロスも仕込んであって、ひじょーに美味しかったです。ご馳走様(*^-^)ニコ
ところで・・・関西弁?というか関西の方々?
私も、関西の方々に囲まれて生活していた事がありますので、保英の気持ちはよ〜く判ります。
ノリが悪いとか言われてもねー。ツッコミとか別にいいから。しかも何かいつも一言多いよ?(怒)なんて、具合でしたね(-_-;)
逆に、東のほうに転勤で来た関西の方は、「こっちの人ってみんな冷たい・・・」とよくおっしゃっていましたね。
それで、「ここ、笑うトコロですよ〜」って言って、よく困った顔をしていたのが、印象に残っています。
ああ!ごめんなさい!
ちなみに、久我さんの作品には、こちらの『どっちにしても俺のもの』とは逆パターンの、関西から関東に来て孤独になっちゃうサラリーマンのお話、『春の声』などもあります。
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- tag:久我有加 夏目イサク
- ジャンル:小説・文学
- テーマ:[小説・文学]BL小説



