野ばらの恋
- 2008.
- 06.
- 10
- (Tue)
- 17:42
砂原糖子さんの小説です。イラストは小鳩めばるさんです。
長らく、温存しておりましたが、やっと読みました。
砂原糖子さんの小説は、精神的に余裕がある時に読みたいと思うんですよね。
なので、すっかり後回しになっちゃったよ〜(涙)
でも、落ち着いて読めて良かったです!
胸いっぱいに幸せなお話でした。
どんなお話かと言いますと・・・
医療機器メーカーの跡取り・椛代永知は、仕事にも恋愛にも熱意を持てずにいた。
ところがある日、3ヶ月だけ出向することになった山奥の老人ホームで美しい園長・三園史彦と出会う。
亡くなった恋人を一途に慕い、入園者たちやバラを心から慈しみ、何故か自分にだけ怯える三園。
いつしか「彼に触れたい」という想いを抑えられなくなった椛代は―!?
(『野ばらの恋』書籍裏の内容紹介より引用しました)・・・というようなお話です。
未亡人!?少し違いましたが、心は同じようなものでした。
「自分の世界はずっと時が止まったままでいい」
「僕は大丈夫です。あなたがいなくなっても、僕はちゃんとあなたを愛し続けます。」
老人ホーム・ロゼットガーデンで園長として、故人を想いながら穏やかに暮らしていた三園。
お話の舞台は、老人ホームですから、ちゃんと生活感漂う内容になっているのにもかかわらず、バラが咲き乱れ、夢のように穏やか・・・そんな印象が残ったのです。
毎度ながら、驚きです。
砂原糖子さんの文章には、清潔で澄んだ空気が漂っているように思うのですが、ところが、この方が書かれる描写は、生活感溢れていたり生々しかったりするんですよね。
私はけっこうそこに萌えるのですが、読み終えてみると、生活感や生々しさは何処へやら。残るのはいつも清潔で澄んだ空気なんですよねぇ・・・なぜだ?
さてさて・・・
椛代は、両親に愛される事も無く、世の中をナナメに見たまま育ってしまった可哀相な男なのですが、ホームで、三園と出会い、老人達と暮らすようになって、だんだん成長して行くんです。
すごいよ!男を上げたっていうのかな?最初のほうは、いかにも嫌な奴なんですけれどもね。
三園は、トラウマ持ちなんですよね。若い男が駄目。
そんな三園が、初めての生々しい恋の感情に戸惑うんです。
そして、初心で真面目な三園は、まわりの老人達に助けられながら、椛代の想いを受け入れる事に。
お話を振り返ってみると、椛代の暴走がポイントだったのかな?と。災い転じて福となす?
所謂「本物の恋」初心者同士の、戸惑いばかりの可愛い印象が残る恋のお話なんですが、テーマは「好きな人にさわりたい」という、少しばかり生々しい感情のお話だったかな?
だから、トラウマ持ちの三園だったんでしょうね。(や、BL読んでそんな生々しいとか今更なんですけれどもね。)
それだけに、二人の初エッチには感動しました。三園が幸せそうで。うんうん!良かったね!オバチャンも嬉しいよ(涙)という感じで。
それにしても・・・・「故人を想いながら穏やかに暮らす」というシチュエーション?毎度ながら読むだけで泣けてしまいます。そして、穏やかで閉じた空間が夢のように甘くて惹かれてしまうのです。
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- tag:砂原糖子 小鳩めばる
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